EUの研究者、VCSELとシリコンフォトニックスによって高速で効率的なインターネットの実現を目指す

将来性

EUから資金援助された研究者らは、長波長・高容量通信を開発するために、垂直共振器面発光レーザ( VCSEL )をシリコンフォトニックスに組み込もうとしています。

この技術によって、メトロポリタンエリアネットワーク( MAN )の伝送速度は最大112Tbpsを実現するかも知れません。VCSELは既にデータセンター内で利用されていますが、今はデータを短距離接続で送信する場合のみ利用されています。

情熱プロジェクト

EUの研究者グループ「PASSION」は、EC欧州委員会のHorizon 2020プログラムとPhotonics Public Private Partnershipから資金援助を受けています。

PASSIONを構成するパートナーは、ミラノ工科大学、SM Optics、CTTC、Telefonica、VLC Photonics、アイントホーフェン工科大学、Effect Photonics、VTT、Vertilas、OpSys Technologies、EPIC、NICT、ETRIそしてChemOptics、以上14の企業および研究機関です。

「VCSELは最近の業界流行語」とプロジェクトコーディネーターのP・ボッフィ氏は言います。「VCSELには、低い駆動電流、高い光力変換効率そして高い指向性という利点があります。これにより、大容量のデータを低コストかつエネルギー効率良く送信する最適な選択肢となるのです」

「PASSIONの研究者は、集約された記号に基づき、都市圏のアプリケーションに最適化された柔軟なネットワークアーキテクチャを開発しています。 マルチコアファイバ の全波長スペクトルと空間寸法を利用することで、消費電力を10倍削減します」

「PASSIONは、革新的レーザ光源に基づいた先進ネットワークアーキテクチャだけでなく、伝送、検知、ルーティングソリューションにおいて新たなのものを生み出すでしょう。これらのソリューションによって、リンクあたり100Tb/s以上の伝送速度と1ノードあたり1Pb/sを超えるスイッチング容量が確実になります」と彼は付け加えました。

VCSELはだんだんと一般消費者向け製品に活用されてきています。iPhoneX上の顔スキャン技術が、その一例です。

– Data Center Dynamics
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