Intel、ニューロモーフィックチップをより広く研究団体にリリースし、「Pohoiki Beach」を発表

インテルはそのニューロモーフィックチップをより広い研究団体に向けて利用可能にしました。

チップ自体はLoihiとして知られていますが、Intelは8個から32個のチップを組み合わせて1つの「Nahukuボード」を形成し、さらに複数のNahukuボードを組み合わせて64個のLoihiチップから成る「Pohoiki Beach」ニューロモーフィックシステムとしました。

本日ミシガン州デトロイトで行われた米国の国防高等研究計画局のエレクトロニクス・リサージェンス・イニシアチブ2019サミットで正式に発表された、800万個のニューロンのPohoiki Beachは、人間の脳の構造にインスパイアされています。

チップの中の頭脳

「我々はニューロモーフィックアーキテクチャの原則に忠実に、プログラム可能な機能セットを実装しました。それはすべて非常にきめ細かい並列方式でメッシュを通して分散されます。これはvon Neumannタイプのアーキテクチャアプローチと比較してスケーリングとパフォーマンスの面で非常に効率的になると信じています。」とインテルのニューロモーフィック・コンピューティングラボのディレクターであるMike Davies氏は、昨年DCDに対し述べていました。

「より強力なニューロモーフィックシステムを作成するためにLoihiをスケーリングした際の最初の結果に感銘を受けました。Pohoiki Beachは60社を超えるエコシステムパートナーに公開し、複雑な計算集約型の問題を解決するためにこの特別なシステムを使用される予定です。」とIntel Labsのマネージングディレクターを務めるRich Uhligは述べています。

Nahukuのクローズアップ – Intel

「システムは、スパイクの頻度、またはスパイク間のタイミングを使用して、脳内のニューロンが「純粋な単位インパルス」を介してどのように通信するかに類似したスパイクニューラルネットワークに依存しています。」とマンチェスター大学のSte​​ve Furber教授は昨年語っていました。

この方法で、特定のワークロードでの計算速度が速くなり、従来のシステムよりも消費電力が大幅に少なくなるため、Edgeデバイスにとっては魅力的なものになります。

Applied Brain Reserchの共同CEO兼ウォータールー大学教授であるChris Eliasmith氏は、次のように述べています。「Loihiチップを使用すると、GPUと比較してリアルタイムのディープラーニングのベンチマークで、消費電力を109分の1に低減できます。」

「さらに良いことに、ネットワークを50倍にスケールアップした場合、Loihiはリアルタイムのパフォーマンス結果を維持しつつ、消費電力は30パーセント増えるだけですが、IoTハードウェアは500パーセント多く電力消費しながらリアルタイムでもなくなってしまいます。」

今年後半、IntelはPohoiki Springsという名前のより大きなLoihiシステムを導入することを約束しています。Pohoiki Springsは、最大768個のチップからなる、と2018年にDCDへ説明がありました。

Data Center Dynamics

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