Eniが世界最速の産業用スーパーコンピューターを構築

イタリアの多国籍石油・ガス関連企業のEni(エニ)は、処理能力を従来モデルの3倍とする高性能コンピューティング( HPC )システムを構築する予定です。

その新しいHPC5スーパーコンピューターは、イタリアのEni Green Data Centerに設置され、52 ペタフロップス のピークパフォーマンスを実現し、Eniの既存システムHPC4と組み合わせた場合、最大70ペタフロップスに達すると言われます。

それは最新のTop500スーパーコンピューターランキングに当てはめると、世界で最も強力なシステムの5位に位置付けられます。 HPC5は、稼働開始時点で世界最速の産業用スーパーコンピューターになるであろうと見られています。

HPCのスペック概要

コンポーネントはDell Technologiesにより提供され、1,820台のDell EMC PowerEdge C4140サーバーで構成されます。各サーバーには2つのIntel Gold 6252 24コアプロセッサと4つのNvidia V100 GPU が搭載されています。

また各サーバー間は、 InfiniBand Mellanox HDRにより200Gbit/sの速度で接続されます。

以前のスーパーコンピューターHPC4はHPEから提供され、1,600台のProLiant DL380ノードをベースとし、それぞれ2つの24コアIntel Skylakeプロセッサー(合計で76,000コア以上)と、2つのNvidia Tesla P100 GPUが搭載され、高速なEnhanced Data Rate(EDR) InfiniBandで接続されていました 。

HPC5が置かれるデータセンターの PUE は1.2であると報告されています。 同社によると、HPC5はEni Green Data Centerの太陽光発電所で生産される 再生可能エネルギー を使用します。

Eni社 CEOのClaudio Descalzi氏は次のように述べています。「スーパーコンピュータインフラを強化し、独自技術を開発するための投資は、Eniのデジタルトランスフォーメーションにおける重要な部分です。」

「Eniは、さまざまな代替エネルギープロジェクトと堅実なR&D投資計画を通じて、その未来を築いていきます。」

Data Center Dynamics

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