LinkedIn、Open19仕様のラックとサーバーデザインを公開

2年前にLinkedInから発表されたオープンソースコミュニティ「 Open19 」の ラック とサーバーが、Microsoft所有のデータセンターに配備され、その詳細に関してOpen19 Summit(2018/9/27~28)にて公開・共有されます。
Open19 のデザインでは、標準的な19インチラック内に標準サーバーが格納されており、ネットワーキングや配電の無駄な部分を削除、効率化し、これらのシステムのコストを50%以上カットしているといいます。この設計は、オープンソースライセンスとして提供されます。
2年前のDCD>Webscaleで発表されたOpen19構想ですが、既に製品への導入、利用開始の用意が出来ていると、プロジェクトリーダーであるYuval Bachar氏はサンノゼでのSummitで語りました。

「ブリック」の活用

「昨夏、LinkedInは、Open19 Foundationの立ち上げを支援しました。誰もが革新的で競争的なエコシステムを構築し創造することを可能にするために、Open19プラットフォームのあらゆる側面(機械設計から電気設計まで)を公開できるようにする予定です。」と、同社データセンターのチーフ設計者であり、Open19 Foundationの会長であるBachar氏は語ります。

LinkedInはこれまで数多くのオープンソースソフトウェアを共有してきましたが、ソーシャルネットワーキングサイトがハードウェアをリリースするのはこれが初めてであることをBachar氏はLinkedIn Engineeringブログで述べました。2016年に構想が発表され、拡大に向けて管理する為、2017年には財団が設立されました。

Open19は、大規模設計における資金を節約しうる効率的なデータセンターハードウェア向けのデザインを共有する為に、2011年にFacebookが創立したOpen Compute Project(OCP)に続く取り組みです。しかしながら、 OCP のラック基準は標準とは異なる21インチのサーバーラックに依拠しています。
Open19 では、従来のラック仕様が考慮されており、“エッジ”ロケーションなどの小規模な施設でも、また当初の想定通りLinkedInの大規模データセンターでも利用できるようなデザインを生み出すことを企図しています。

Open19プロジェクトでは、通常のラック内にケージを設置し、標準的なサーバーマザーボードを搭載した「 ブリック 」の使用を提案しています。ブリックは、1Uあるいは2Uの高さで、横幅は全幅でもハーフサイズでも対応できます。電力とネットワーク接続はいずれもクリップオンコネクタを使用して簡略化されたシステムで実行が可能です。直流電力はパワーシェルフから12Vで配電され、パワーサプライの最適化に取り組んでいます。そのクリップオン電力システムは、Open Rackの直流配電システムで利用される バスバー よりも安全だとのことです。

– Data Center Dynamics
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