VertivとAtman、ポーランドに負荷試験用の研究所を開設

データセンターの効率化のために

アメリカの重電メーカーVertivは、ポーランドの コロケーション データセンター事業者のAtman社と共同で、ワルシャワに負荷試験用の研究所を打ち立てました。
Atmanのデータセンター内に設置されるこの試験施設により、ユーザーは電力負荷を変えながら電力システムや冷却システムの試用が可能となります。また、湿度や温度などの環境パラメータがIT機器の性能に及ぼす影響を検証することもできます。
同研究所は、東ヨーロッパで最初の施設だと考案者は語りました。

二重の測定

– Pixabay

Atmanは、ポーランド最大のコロケーションプロバイダーで、13600㎡のマシンルームを管理下に置き、総電力量42MWを供給しています。
同社が行った研究によると、典型的な100㎡規模のサーバールームでも、電力を供給するために必要な費用は20年間の運用で最低270万ポンド(約3億9千万円)に達するため、消費電力を少し削減するだけでも、直接的な利益をもたらされることになります。

新たなテストセンターは、データセンター機器の効率向上を目的としたR&Dプロジェクトの作業環境を提供します。研究所はAtmanの施設内の専用スペースに置かれ、Vertivによって構築されます。
同施設内では、電力装置や冷却装置を監視できるData Center Infrastructure Management( DCIM )ソフトウェアを用いる予定ですが、どこのメーカーのものかは不明です。

この試験用研究所は、VertivとAtmanのユーザーだけでなく、同地域内の研究機関にも利用を許可しており、共有環境で独自のプロジェクトを遂行できるようになります。
「データセンター内のエネルギー消費には、多くの要素が影響を与えます。データへのアクセス妨害というリスクを考慮せずに、むやみに実験をすることはできません。データセンター構内にテスト環境を作ることで、個々のパラメータ設定やエネルギー効率への影響を安全に検証し、ユーザーへとフィードバックができるようになります。ユーザー自身も、この研究所を使って、独自のインフラテストを行うことができるのです」
と、Vertivポーランドのカントリーマネージャーを務めるBartłomiej Raab氏は説明しました。

– Data Center Dynamics
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