BasX、VaporIOエッジモジュール用のフリークーリングシステムを提供

給水管やエアフィルターなしでIT機器150kWまでサポート

米国テキサス州を本拠地とするエッジデータセンター製造企業、VaporIOは、フリークーリングのスペシャリストBasX Solutions(以下、BasX)と提携し、今年後半にProject Volutusの一環で冷却装置を導入する予定です。

従来、高密度なデータセンターを供給してきたBasXは、圧縮機ベースのフリーエアークーリングシステムを使用してVaporのエッジモジュールの冷却部を設計しました。VaporIOの創業者兼CEOであるC.クロフォード氏によると、これはシステムを「コンパクトなスペースや厳しい気候環境のエッジ場所でのリモート操作」向けに再構成したものです。

ベーシックIO

VaporIOは、2014年第3四半期の立ち上げと第4四半期に予定されている「大規模」展開を図るProject Volutusにより、Vapor Edge Modules(以下、VEM)と呼ばれるエッジデータセンターのネットワークを構築する予定です。米国の通信鉄塔企業クラウンキャッスルが所有する通信基地局の基部には全て設置されることになりました。

通信塔はエンドユーザー近くに設置される傾向があり、実際、携帯電話ネットワークと大規模データセンターに接続する復路ファイバーネットワーク間の交差点であるため、エッジコンピューティングに特化した企業だけでなく、通信事業者自身も小規模なデータセンターを構築するための主要拠点として通信塔を大きく打ち出しています。

冷却システムをVaporのモジュールに直接統合することで、マイクロデータセンターの設置面積を最小限に抑えることができます。これはエッジ展開には必要な要件です。

両社はこのモジュールを協力して設計したと正式に表明しています。これは、モジュールが最大150kWのIT機器を収容し冷却することができるように容量面での特定のニーズを考慮したものです。また、 PUE 1.2以下を約束しているため、水配管やエアフィルターを必要としないこのモジュールは耐久性に優れています。

このエッジモジュールにはコンポーネントレベルで冗長性が組み込まれており、統合センサーとリモートモニタリングソフトウェアによって自律的に機能することができると、両社は付け加えました。

BasXの社長兼共同創業者であるM.トボルスキ氏は次のように述べています。「データセンターの各スペースには全て、スペースの制約、冷却密度などのさまざまな要件があります。VEMを設置するためには、そのようなコンパクトなスペースで実行可能な冷却システムを独自に構成し、厳しい気候環境における安全かつ正確なエアーハンドリング条件を確立する必要がありました」

VEM内部のVapor Chamberの特許取得済みエアーフローシステムは、BasXの冷却技術に最適です。これにより、高性能のマルチテナント・エッジデータセンターを共同で展開することが可能になります。また、Vaporのソフトウェアベースの遠隔測定システム機能が、エッジデータセンターの分析やチューニング、遠隔操作に理想的であり、冷却システムの性能を正確に追跡できるようになりました。

-Data Center Dynamics
原文はこちら

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。