英Goonhilly Earth StationがHPCデータセンターを開設

スペースゲートウェイおよび衛星通信プロバイダであるGoonhilly Earth Stationは本日、英国のコーンウォールにHPCデータセンターを開設しました。

164エーカー(約663,000㎡)の敷地のこのデータセンターは、Submer社(※以下記事参考)液浸冷却 を活用し、この施設で計画されている HPCAI 、および 機械学習 アプリケーションのデータや電力ニーズに対応します。

【※参考記事】

歴史的な衛星基地局

Submer の冷却システムは、 オンサイトに設置されたソーラーパネルにより電力を供給し、施設内の500kWの電力要件を完全に満たすよう設計されています。

同社は当初、2018年後半に コロケーションデータセンターの稼働開始を計画していましたが、AWSの衛星地上局サービスのリリースに影響し遅れました。

AWSの新しいベンチャー企業は、Goonhillyに対してもアプローチを広げ、標準的なコロケーション以外の活用方法を見つけるように促しました。

Goonhillyデータセンターの液体冷却
– Goonhilly Earth Station

この施設には、企業や学術組織のAIや機械学習のリソースへのアクセスを目的としたマネージドHPCプラットフォームが配備されていると言われています。

– Sebastian Moss

Goonhillyデータセンターの責任者であるChris Roberts氏は、次のように述べています。「地球を気候変動から守るため、様々なアルゴリズムに取り組んでいる人たちがいます。皮肉なことに、これらの研究は大量の処理能力を必要とします。しかし幸いなことに、空冷よりも45〜50%効率的な液浸冷却方式を使うことで、電力を半分に削減し、さらにその排熱を別の用途で活用できるようにする等、最先端な技術を活用しています。」

イギリス南西部のコーンウォール自治体にある Goonhilly サイトは、かつて世界最大の衛星基地局であり、現代の衛星通信技術の多くをリードしてきました。

かつて通信大手のBTが所有していたこの場所は、2014年にGoonhilly Earth Station社に引き継がれました。2018年、Goonhilly Earth Station は億万長者のPeter Hargreaves氏から2400万ポンド(およそ34億3000万円)を得、深宇宙アンテナを設置し、世界初の私設深宇宙通信ネットワークを構築しました。

Goonhillyは、大西洋を跨いだ最初のテレビ放送に参加した3つの地上局の1つとして、モハメド・アリの試合、オリンピック、アポロ11号の月面着陸、1985年のライブエイドコンサートなどのイベント放送に活躍しました。

Data Center Dynamics

原文はこちら

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