Alibabaのクラウド事業、第2四半期で急速な成長

中国のアリババは、売上高が前年比34%増の217.6億ドル、純利益が前年比28%増の55億9,000万ドルと、見事な 2020年第2四半期成績を記録しました。

拡がる池の中の巨大魚

調査会社のCanalysによりますと、中国最大のクラウドサービスプロバイダーであるAlibaba CloudはAPAC市場シェアのほぼ半分を占め、同地域全体で強力な存在感を示しているとしており、 一方、ガートナーは同社の市場シェアは19.6%であるとしています。

Alibaba Cloudの四半期収益は前年比59%増加しました。中国のクラウド市場規模は米国の8分の1であるにもかかわらず、同社の取締役副会長であるJoe Tsai氏は、同社のポジションは「快適」であると述べています。

彼は次のようにも述べています。「中国のクラウド市場はまだ企業での導入の初期段階ではあるが、米国以上に急速に成長する市場になるだろう。中国は、急速なデジタル化や、企業のクラウド利用の急速な成長が見込める環境である。なぜなら、私たちは小規模基盤から成長しているからだ」

全体計画

同社が示した自信は、インフラ基盤に対し3年間で282億ドルを投じる計画や、ネットワーク、データベース、サーバ、チップ、そしてAI関連の機能強化で、5,000名の新規雇用を行うというニュースでも分かります。

会長兼CEOのDaniel Zhang氏は、その拡大の一環として、同社は現在フォーカスするインフラサービスの販売を超えて、インテリジェンスサービスに基づく構築を行っていくと説明しました。

「そのため、我々は IaaS , PaaS , SaaS における業界固有のソリューションの開発を進めており、そしてこれを継続し、市場でのリーダーシップを強化する」と彼は述べています。

バイデン氏に祈る

有望な見通しはさておき、複数の中国系企業が米国でのサービスの販売を禁止されている中、アリババも米国との緊張に直面しています。

最近では、トランプ大統領がソーシャルメディアプラットフォームTikTok(およびその親会社のByteDance)とTencentのWeChatプラットフォームに対する問題提起を行い、両方を禁止すると約束していました。

ただし、Zhang氏は次のように述べています。「世界最大の電子商取引プラットフォームとして、米国でのアリババの主な商業的なフォーカスは、アメリカのブランド、小売業者、中小企業および農家らに対し、中国の消費者や取引相手、および世界中の他の主要市場へ販売するのをサポートすることです」

「我々は国際貿易は続くと信じている。アリババは、どこでもビジネスを簡単に行えるようにする我々の使命を積極的に追求していく、そしてそれは中国と米国双方の利益に完全に一致する」

「我々は中国政府に対する米国政府の政策の最新の動きを注意深く観察している。それは非常に流動的な状況にある。我々は状況と潜在的影響を慎重かつ徹底的に評価し、新たな規制に準拠するために必要な措置を講じていく」

Data Center Dynamics

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