Amazonがコロナ禍で利益を倍増、AWSは29%成長に減速

前四半期にCovid-19関連のコストが15億ドルの損失につながる可能性があると警告していたにもかかわらず、Amazonの純利益は52億ドルへと倍増しました。これは同社の記録となります。

全社の収益は40%増の889億ドル(約9兆3000億円)に急増しました。

しかし、Amazon Web Servicesは引き続き成長の鈍化が見られ、初めて30%未満の水準となりました。ただ、AWSの規模もあり、29%増でも108億ドルの収益となり、これは他のクラウド競合会社よりもはるかに大きな数字です。

景気後退は他で起きている

Amazonは止められない力ではない、と主張していた独占禁止法に関する公聴会の直後に、CEOのジェフ・ベゾス氏は、従業員に対し、パンデミックの中で勤務してくれたことへの感謝の声明と共に、収支報告会を開きました。

新型コロナの感染が原因で亡くなった倉庫作業員の数は不明であり、同社は新型コロナウイルス感染拡大初期段階での従業員保護の対応について社内から非難を受けています。

「この四半期に、弊社は40億ドル以上をCovid-19関連コストとして費やし、従業員の安全を維持し、需要が高まったこの時期に顧客に製品を届けた。個人用保護具の購入、自社施設の洗浄の強化、新たな安全プロセスの順守、新たなバックアップ・ファミリーケアの特典を追加し、最前線で働く従業員とデリバリーパートナーに5億ドルを超える特別感謝ボーナスを支払う。」とBezos氏は返しました。

同社のリテール事業、サブスクリプション事業、広告事業、その他部門もすべて収益成長を遂げました。

しかし、AWSの成長は鈍化し、同社がAWSの数値を個別に報告し始めて以来、傾向は継続的に可視化されています。Emil Protalinski氏による以下の集計によると、 最後の3年間で成長は着実に変化しています。

  • 2017年第1四半期:43%
  • 2017年第2四半期:42%
  • 2017年第3四半期:42%
  • 2017年第4四半期:45%
  • 2018年第1四半期:49%
  • 2018年第2四半期:49%
  • 2018年第3四半期:48%
  • 2018年第4四半期:45%
  • 2019年第1四半期:41%
  • 2019年第2四半期:37%
  • 2019年第3四半期:35%
  • 2019年第4四半期:34%
  • 2020年第1四半期:33%
  • 2020年第2四半期:29%

CFOのBrian Olsavsky氏によると、最近の減速の原因の一つは、クラウド利用を削減することでコストを節約しようとしている業界の顧客によるもの、としています。「そして、我々はそれを正しいことであると思っている。それが彼らの成功のため、彼らがより良い形でこれから抜け出すことができるためだけでなく 、AWSプロバイダーとしての彼らとの関係の長期的な健全性のためにも。」

Data Center Dynamics

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