NERSCがPerlmutterスパコンの契約を締結

約6,000個のNvidia GPUプロセッサを搭載

NERSC(National Energy Research Scientific Computing Center:米国立エネルギー研究科学計算センター)は「Perlmutter」スーパーコンピュータの導入に向けて、Crayとの契約を締結しました。

Shastaアーキテクチャをベースに、Zen 3ベースのAMD Epyc CPU「Milan」と次世代のNvidia Tesla GPUを搭載したPerlmutterは、核融合シミュレーション、気候予測、物質・生物学的研究に適しているとされています。また、ピーク処理能力は約100ペタフロップスに達すると予測されています。

この新たなHPCはキャビネット24架で構成され、NERSCの現在のフラッグシップスーパーコンピュータである「Cori」の3~4倍の能力を提供する予定です。

Perlmutterの導入は2フェーズで行われ、GPUアクセラレーテッドノードを実装したキャビネット12架からなる第1セットは2020年後半に、CPUのみのノードを実装した第2セットは2020年半ばに導入が予定されています。HPEのClusterStor E1000ハードウェアを使用した35ペタバイトのオールフラッシュLustreベースのファイルシステムも2020年後半に導入されます。

このスーパーコンピュータの名前は、アメリカの宇宙物理学者ソール・パールマッター(Saul Perlmutter)氏にちなんで付けられています。

準備

Perlmutterおよび将来のエクサスケールシステムからの電力増加に備えるために、NERSCはNERSCエクサスケールサイエンスアプリケーションプログラム(NESAP)と呼ばれる新しいテストプログラムを有しています。このプログラムには、パフォーマンス解析、最適化、トレーニング向けの新しいハードウェアや、プロトタイプソフトウェアツールへの早期アクセスが含まれます。

NESAPを率いるJack Deslippe氏は次のように述べています。「アプリケーションチームが、現在そして将来のGPU向けのコードの最適化を進めている進捗具合に胸を躍らせている。」

「NESAPの全てのサイエンス分野に渡り、Cori上のV100 GPUがCPU Coriノードの5倍以上も上回るパフォーマンスを発揮するアプリケーションを目の当たりにしている。この性能向上は、アプリケーション、NERSC、Cray、Nvidiaのエンジニアチームが緊密に連携して取り組んだ結果だ。」

– shutterstock

「チームのGPUに対する熱意は、励みになり、広まっている。」

NERSC は、カリフォルニア州ローレンス・バークレー国立研究所にある米国エネルギー省 (DOE) の HPC センターです。現在7,000名以上の科学者がNERSCのサービスを利用し、燃焼、気候モデリング、核融合エネルギー、材料科学、物理学、化学、計算生物学の研究を行っています。

Data Center Dynamics

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