航空会社のシステムダウンはなぜ起きる? – British Airways

1分1秒のダウンで信頼を失うシビアな世界

利益や顧客の信頼を確保するため、1分1秒のシステムダウンですら嫌う航空会社ですが、先週もオセアニア地域でシステムトラブルが発生しており、同港がデータセンターで利用している通信トラブルが原因だったそうです。

イギリスの航空会社「ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)」も、2017年5月27日(土)休暇中のピーク旅行日にすべてのフライトを欠航させ、1億ポンド以上の報酬を支払う可能性のあるITクラッシュを引き起こしましたが、その原因については、議論することを拒否しています。

ロンドンのヒースロー空港とガトウィック空港では、数千もの便がキャンセルされ、この混乱は月曜日の朝も続いています。予約、チェックインなどのサービスを含むすべてのBAのITシステムは明らかに機能していませんでした。(コールセンターやモバイルアプリとはつながっていた) 同社は、「電源系統の問題」という曖昧な言及以外には、その詳細を明らかにしていません。

BAのCEOであるアレックス・クルス氏も、今回のトラブルを受け乗客に向けた声明をTwitter上でリリースしていますが事件の詳細については何も触れていません。

「根本的な原因は電力供給の問題だと我々は考えている」と述べたように、ヒースロー空港付近にある6つのデータセンターホールのいずれかにおいて、何かしらの欠陥があったことが示唆されています。
しかし、ITサービスは、何かトラブルが発生した時にもシステムが機能するように冗長化されており、フェールオーバーやバックアップといった複雑な分散システムから構成されているため、障害原因については明確になっていないようです。

BAは、今回のシステムダウンはサイバー攻撃によるものではなく、GMB組合からの告発された、GITスタッフ(のヒューマンエラー)によって引き起こされた可能性についても現時点では否定しています。

日本のように空港が出入国管理の最前線となっている国では、大規模なシステム障害は国防にも影響を与える可能性があります。今回の記事はあくまでも物理層のトラブルのみ言及していますが、IATA(国際航空運送協会)が提唱する空港のサイバーセキュリティ基準なども考慮した対策が必要です。

– Data Center Dynamics
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