AWSがH100・H200・A100インスタンスのコストを最大45%削減

今月から引き下げを開始

Amazon Web Services(AWS)は、プラットフォーム上でNvidia H100およびA100 GPUにアクセスするためのコストを大幅に引き下げました。

6月5日に発表したところによると、今回の価格引き下げは、6月1日以降のオンデマンド購入に適用されており、6月4日以降のSavings Plans購入にも適用されています。

対象となるインスタンスは、P4d(A100)、P4de(A100)、P5(H100)、P5en(H200)です。

オンデマンドの値下げ幅は、両方のインスタンスタイプでA100が33%、H200インスタンスタイプが25%、H100インスタンスが44%です。

Savings Plansのコスト削減は、3年間で25%から最大で45%までとさまざまです。

AWSは、EC2インスタンスとコンピュートという2つのSavings Plansを提供しています。前者は、リージョン内のインスタンスの使用を約束する代わりに最も低価格で提供されます。一方、後者はインスタンスのタイプや場所に関係なくより柔軟に利用できます。また、同社はB200 P6インスタンスもSavings Plansの対象として提供を開始しました。

同社は、ブログで次のように説明しています。「AWSサービスの定期的な価格引き下げは、規模の拡大によって得た経済効率を顧客に還元するための標準的な方法です。」

さらに、GPUキャパシティに対する高い需要は、歴史的に業界全体の供給を上回っており、GPUをより高価にしていると付け加えました。

AWSは今回の値下げについて、スケールメリットによるものだと説明していますが、DCDは以前、GPUaaS(GPU as a Service)プロバイダー向けにGPUオーケストレーションプラットフォームを提供する企業である、host.AIのDitlev BredahlCEOにインタビューを行っており、彼はGPUの経済性についていくつか懸念を示していました。

「1年ほど前、H100は1時間あたり5~6ドルだったと思います。今では、75セントか、それ以下かもしれません。ハードウェアは通常3年から5年で減価償却しますが、今は1年でそうなっています」と、同CEOはDCDに語りましたが、これは「レンタル物件と顧客の間に1対1の関係」を持つネオクラウドにとってはより大きな問題であると指摘しました。

同CEOは、次のように説明しました。「例えば、リース料が3年間、あるいは5年間で固定されているとしましょう。しかし、わずか12か月の間に収益が80%も減少してしまうのであれば、本当に問題です。AWSの場合、価格の引き下げが同じようにビジネスに打撃を与える可能性は低いです。」

AWSは、Nvidia B200 GPUを2025年5月に、2023年7月に前世代H100sを一般提供開始しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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