日立が日本でソブリンクラウドサービス開始

日立製作所は、日本におけるデータ保存とプライバシーに関する法律を満たすために、ソブリン(データ主権)クラウドサービスを開始しました。

先週発表されたニュースリリースによると、同社はVMware Sovereign Cloud Initiative の下でVMwareと提携しているといいます。

このサービスでは、顧客データは日立が管理運営する日本国内のデータセンターに保管され、現地のプライバシーおよびセキュリティ要件に適合するように設計されます。

日立は、すでにVMwareのマネージドクラウドサービス「Enterprise Cloud Service G2」を提供しており、今回のサービス提供により、データの保管場所やアクセス権に関する安心感をさらに高めることができます。

VMware Sovereign Cloudイニシアチブとフレームワークは、データ主権と管轄権管理、データアクセスと整合性、データセキュリティとコンプライアンス、データの独立性とモビリティなどの主要特性を定義し、パートナーが提供するサービスが定義した基準を満たしているかどうかを評価するものです。

VMware Sovereign Cloudの認定を受けている企業は、UKCloud、OVHcloud、AUCloud、Datacom、TietoEvry、Telefonica、Noovle、NxtGen、ThinkOn、Telmexなどです。

クラウドの導入が進み米国や中国を拠点とする大手企業の影響力が増すにつれ、データ主権が大きな関心事となっています。より多くのデータがクラウド施設に置かれ、国内以外の管轄区域や他の政府の手が届く範囲に移動する可能性があるため、データが国境を越えて政府にアクセスされることに対する懸念が高まっています。

フランスやドイツの多くの企業は、米国の大手クラウド企業と提携し、プライバシーとセキュリティに関するより高い保証を備えた、より大規模なソブリン・クラウドの提供を開始しました。また、欧州の要件を満たす相互運用可能なクラウドサービスのフレームワークを構築し、米国の大手プロバイダーへの依存度を下げることを目的としたデータ流通基盤Gaia-X イニシアティブも存在します。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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