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完全自動化(Lights-out)データセンターとは?【特集】

ペーパーレスオフィスのように、完全自動化データセンターは定義が難しい

ライツアウト(lights out:完全自動化)データセンターのアイデアは数年前から存在しますが、なぜそれが必要とされているのでしょうか?そして、それは実在するのでしょうか?

根底のアイデアはシンプルです。 ライツアウトデータセンター は、運用スタッフが不在でも稼働する完全に自動化された施設です。施設は照明を落とすことができ、事業者はエネルギーや管理コストを節約できます。

このアイデアはもともと製造業から生まれたもので、Philip K Dick氏の1955年の短編小説にまでさかのぼります。オランダでは、フィリップス工場が少数の品質管理スタッフの監督の下でかみそりを製造しています。日本のファナックの工場では、ロボットが他のロボットを、人の手を借りることなく製造しており、照明や空調が30日間停止されていたりします。

データセンターが最初に考案された頃、コンピュータシステムは定期的なメンテナンスや手入れが必要でした。現場の運用スタッフは、サーバのリセットを手動で行い、スイッチのケーブリングを変更するために、肌寒い ホワイトスペース に足を踏み入れる必要がありました。

しかし、それは変化してきています。IT機器の信頼性は向上し、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)では、ソフトウェア上で接続を確立したり変更できたりします。仮想化技術は、ワークロードを物理サーバから独立させ、リセットや調整はリモート上で実行できます。

10年以上の間、管理者は自身のデスクからサーバ(数百台から数千台)を管理してきました。ハードウェアの物理的な変更が必要になるまで、データセンターに立ち入る必要はありません。データセンターの機械的・電気的部品も自動化されているため、 チラー は無人で稼働し、エンジニアに促したり、製造元に連絡して予防保全を依頼したりできます。

データセンターは、人間が作業を行うのに適した条件を維持したり、安全性、トイレ、セキュアな入退館などその他のあらゆるニーズを満たす設計を行うことで、スペースやエネルギーをしばしば「浪費」してしまっています。

「ライツアウト」のアイデアは、2011年にインターネットプロバイダーのAOLが、ATCと呼ばれる小さな無人のマイクロ施設を使用して、急進的なモデルへの移行を発表する大きなショーを行い、最初に大きな話題になりました。以前はマイクロソフトにいたデータセンターの専門家で、AOLの技術部門VPであったMike Manos氏は、ブログの中でライツアウトシステムを称賛し、「ビジネスは根本的に変化する」と評価しました。

ライツアウトの誇大宣伝

10年経った今、AOLは昔のことであり、データセンターには依然として飽くなき運用スタッフ需要があります。

– shutterstock

確かに、AOLのいくつかのアイデアは生き続けています。データセンターでは、サーバがプリインストールされた状態で、データセンターに出荷される「rack and roll」という手法はしばしば使われています。

デザイナーは、ラックとサーバをより近くに配置でき、施設を居住可能にする必要がない場合、より高温で稼働させることで冷却コストを削減できると指摘しています。また、空気から酸素を取り除くことで、火災を完全に防ぎ、腐食を減らすことができます。

しかし概して、データセンターは依然としてスタッフが常に現場に常駐する大規模な施設のままです。

データセンターの信頼性に関する専門家である Uptime Institute は、障害対応要員のオンサイトへの配備を常に推奨しています。「 Tier IIIまたはIV施設を要求とするほど重要なビジネスの場合、Uptime Instituteは、1日24時間、週7日、年365日(24 x 7)で、少なくとも1〜2名の有資格の運用担当者を現場に配備することを推奨する」Richard F. Van Loo氏は2015年のUptime ブリーフィング「適切なデータセンターの人員配置が信頼できる運用の鍵」のセッションの中でこのように述べていました。

その後、特にEdgeConneXなどのより小都市に向けてのサービス提供を行うプロバイダーで、いくつかの変化がありました。

「私たちの事業拠点全体は、ライツアウトデータセンターに基づいている」とEdgeConneXのCIOであるLance Devin氏はDCDにこう語りました。「私たちが保有するのは100MWの巨大サイトではなく、2MWのサイトだ。そのようなサイトに3名のエンジニアと17名のセキュリティ担当者、2名の保守担当者を配備する余裕はありません」

EdgeConneXはホールセール顧客を持ち、そこでセグメント化された管理システムを走らせています。システム上で顧客は自身のIT機器を制御し、一方EdgeConneXは電力・冷却インフラを管理しています。

完全なライツアウトではありませんが、EdgeConneXは遠隔制御のセキュリティシステムを備えており、事業者の現場担当者に会うことなく、顧客はマントラップを介して入館することができるようになっています。

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