米国防総省、抗議後76億ドルのバックオフィスクラウド契約を撤回
入札企業は再申請する必要がある
米国国防総省向けのeメールサービス及びビジネスソフトウェアの導入に関する76億ドルの契約は、入札に疑念があり撤回された、と連邦政府の技術誌NextGovが報告しています。
遡ること8月、アメリカの航空宇宙・防衛企業のGeneral Dynamics Information Technology(GDIT)が、Defense Enterprise Office Systems(DEOS)クラウドサービスの構築に関する国防総省との契約を受注しました。
一連のオフィス向けアプリケーションを含むDEOS契約には、Microsoft 365ベースのeメールの設計も含まれています。
抗議
入札の唯一の競合企業であったProspectaというIT管理会社は、GDIT入札に敗れた後、政府の説明責任事務局に懸念を表明しました。
NextGovの報告によると、Prospecta社の抗議内容は、アプリケーションの評価方法に問題があり、GDITに利益相反があったとしています。
抗議の結果、現在General Services AdministrationとDefense Information Systems Agencyは入札プロセスの再開を計画しています。
この再評価に伴い、契約要件の変更が含まれる可能性があり、これがプロジェクトのスケジュールにどれだけ影響を及ぼすかは不明です。 DEOSの要件定義書が更新されると、GDITとProspectaは入札に再申請する予定です。
これは、8月にベンダーを決定する予定であったDoDの100億ドル規模のJEDIクラウド契約の一時停止をめぐるドタバタ劇の中で起こりましたが、現在トランプ大統領の批判を受けてレビューが行われている段階です。
DEOS案件とは?
この契約は、新しいオフィス向けクラウドシステムに対し厳格なセキュリティ要件を定義しています。DoDのドラフト規定によると、システムを保管する米国内のデータセンターは、軍事データを扱うため影響レベル(IL)5および6のセキュリティクリアランスが必要としています。これには、データセンター間が少なくとも150マイル(241 km)以上離れているべき規定も含まれます。
Data Center Dynamics
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