Digital Realty、節水への取り組みでNalco Waterと提携
リテール及びホールセール・コロケーション事業者のDigital Realty(略称デジタル)は、水管理の専門企業であるNalco Water社と水資源の保全に向けて提携を結びました。
この提携により、真水の使用量を抑えつつ施設の信頼性を維持可能とする冷却技術を採用し、世界中の260を超えるデジタルの施設内の水消費を削減する計画です。
飲む量を減らす
2018年には、Digital Realtyの施設は14億ガロンを超える水を消費しましたが、その35%は再生可能な非飲料水源からのものでした。先週の発表は、デジタルがNalcoと共同で今後更にこの水消費の削減、再利用、リサイクルのプロジェクトを押し進める方向である事を示しました。
多くの場合、効率化対策はエネルギー消費の部分に集中しています。そしてそのいくつかの技術では、エネルギー使用量を減らし、温室効果ガス排出量を減らそうとしますが、水の消費量は増加します。例えば、蒸発式冷却システムは、HVAC冷房空調よりもエネルギー消費量は少ないが、大量の水を消費します。データセンターはこれまで、エネルギー使用量を削減することで電力使用効率( PUE )目標の達成を歴史的に目指してきました。しかし、多くの場合水使用量については計測されていませんでした。
業界団体は、 この問題点を効率指標に含めることで、より明確化していくことを議論しています。 WUE (水の使用効率指標)は、2010年に The Green Grid により提唱され、Facebookなどの企業が賛同しました。それ以降、(水の消費量をPUEに加える等)等の計算方式の改善が提案されています。
Digital Realtyはすでに多くの施設で無水冷却を使用しています(最大344MWの容量を追加)。これらのシステムは、ポンプ式冷媒とエコノマイザーを組み合わせて、 フリークーリング とエネルギー効率のバランスを取ります。これは、 従来の 冷却塔 に対する改善を意味し、20,500世帯の需要に相当する年間約10億ガロンの水の節約に繋がると同社は述べてます。
米カリフォルニア州でDigital Realtyは、South Bay Water Recycling Program (サウスベイ水リサイクルプログラム)に参加しており、飲料水の使用を廃止し、シリコンバレーの飲料水流域への影響を年間1,000万ガロン減らすための第一歩として、再生水をサンタクララの施設に供給する申請を行っています。
同社は現在、水使用量を監視・測定するシステム等を通じて、水の消費量、エネルギー消費量、環境への影響のバランスに関して、Nalco社と協力していく予定です。同社はまた、真水の必要量を削減する改善水処理プログラムについても約束しています。
Digital Realtyのグローバルオペレーション担当シニアバイスプレジデントのDanny Lane氏は次のように述べています。 「今回のグローバル提携により、ウォーターフットプリントをさらに改善し、水資源の保全、再利用、リサイクルの拡大に向けた迅速なアクションができるようになった。」
Data Center Dynamics
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