英業界団体techUK「英国政府のデータセンター減税打切りは早すぎる」
CAAの最終段階が市場を歪めると業界団体は主張
英国内にあるデータセンターへの減税政策は、新規参入者に対しては今年後半には打ち切りになります。業界団体techUKは、業界にとってダメージとなると述べています。
BEIS(英ビジネス・エネルギー・産業戦略省)によると、10月以降、データセンターのエネルギー関連の減税を審査するCAA(気候変動協定)に新たに加入するデータセンターはありませんが、CAA自体は2023年まで継続されます。この政府の措置が市場を歪めることになると主張するのはtechUKです。というのも、事業者の利益が不公平になるだけでなく、同時に、英国のデータセンタービジネスが世界の他の国々より不利な立場に追いやられるからです。
迅速に
2014年に開始された10ヶ年政策は、業界全体のエネルギー使用量を減らす施設を必要とすることなく、 コロケーション データセンターにかかるエネルギーコストを効果的に約10%(約1.5%/kWh)削減しています。その結果、総排出量は減りました。
このような政策は、政策後期になると新規参入は打ち切られることが通常です。どのような事業者であれ、残り期間でエネルギー使用量を削減するには間に合わないからです。しかしながら、 techUKのE.フライヤー氏は「CAAへの申請は時間がかかるので、急ではありますが、申請は6月で締め切られることになるでしょう。業界からの打切りの緩和を求める声を英BEISは聞き入れませんでした」と述べました。
「ビジネスの成長を支援するはずの政府の頑なな態度を目の当たりにして私は驚いています」とフライヤー氏はDCDに語りました。CCA政策は、通常、エネルギー需要が大きい重工業業界を支援するよう設計されるものですが、重工業業界の多くは急成長している訳ではなく、新規参入者が多い訳でもありません。その一方で、データセンター業界は拡張しています、と彼女は説明しました。
このままでは申請打切り後に開設されるコロケーションデータセンターには減税措置を付与されませんから、政策期間の残り4年間は不利になるでしょう。これは同時に、既存の協定メンバーであれ、申請打切り後に開設する施設は減税の恩恵を得られないということも意味しています。
「つまり、新しい施設のユーザーに、もっと多くの料金を請求すればいいということでしょうか?」とフライヤー氏は疑問を呈しました。
techUKは、今回の動きは既存事業者にはコスト安、新規参入者には、いわば、ペナルティとなって、市場を歪ませるものになると苦情を申し立てています。曰く、英国国外のビジネスと比べると英国ビジネスの競争力に不利に働くことになる、そしてBrexitによって長期的計画が既に延期されている昨今、国内投資を鈍らせ、経済成長にとっては「罰」にしかならない、と訴えています。
techUKによると、英国のインターネット経済はGDPのおよそ10%にあたり、毎年10%成長しています。
-Data Center Dynamics
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