IBMと富士フイルム、50TBのテープ・ストレージ・カートリッジを発売
IBM TS1170テープ・システムでのみ使用可能な3592 JFカートリッジ
IBMと富士フイルムは、新しい大容量テープ・ストレージ・ユニットを開発しました。
両社は今週、世界最高のネイティブ・データ・テープ・カートリッジ容量を持つ50TBのネイティブ・テープ・ストレージ・システムの開発を発表しました。
富士フイルムは、IBMの最新エンタープライズ・テープ・ドライブTS1170用の高密度テープ・カートリッジの生産を開始しました。
IBMによると、第6世代のIBM 3592 JFテープ・カートリッジは、微細なハイブリッド磁性粒子を特徴とする新開発の技術を取り入れ、より高いデータ保存容量を可能にし、面記録密度(1平方インチあたりに記録できるデータ量)と全体記録面積(データを記録できる表面積)の両方が向上しています。
また、磁性粒子にストロンチウム・フェライト(SrFe)とバリウム・フェライト(BaFe)を配合し、記録密度を向上さ せました。
3592JFテープ・カートリッジは、IBM TS1170テープ・ドライブでのみ使用可能で、3:1の圧縮率で最大150TBのデータを1つのカートリッジに保存できるというもので、IBM TS1170テープ・ドライブは、IBM TS1170テープ・ドライブにしか搭載されていません。
富士フイルムの産業機材事業部 次長である永田 敬一氏は、次のように述べています。「 今回、現行品と比べ2.5倍となる記録容量50TBのテープ・ストレージ・システムをIBMとともに開発・実用化することができました。今回の成果は、IBMとともに進めてきた共同研究開発における新たなマイルストーンであると同時に、他のストレージ・メディアに対する磁気テープの優位性と将来性を示すものであると確信しています。 」
IBM ストレージ・システム開発担当副社長Alistair Symon氏は、「 IBM 3592 JFテープ・カートリッジの先進技術は、パフォーマンスとデータへのアクセス性を維持しながら、ストレージ・コストの最適化に繋がる高密度なストレージを実現します。本テープ・カートリッジは、50TBの記録が可能な初のテープ・ストレージ・メディアで、科学データや産業データ、クラウド上のデータを安全に長期間保管する用途や(保管とデータ活用を両立する)アクティブ・アーカイブ用途に最適な選択肢です」 とコメントしています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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