Apple CEO、Bloombergへ記事撤回直訴 – ハッキングチップの組み込み疑惑
Apple社のCEOがBloomberg社を訪問し、Supermicro社のスパイチップ騒動の撤回を求めました。
Bloombergは、記事の信憑性には自信
2018年10月初旬、Bloombergは驚くべき記事を発行しました。中国政府がSupermicro社のサプライチェーンに入り込み、コメ粒ほどの小さなチップを、サーバー内に組み込んでいるというのです。
このチップによって、大手銀行や政府との取引企業など、30を超える企業のデータベースがハッキングの攻撃対象になっていたといいます。そのなかには、AWSやAppleなども含まれていました。
今回の騒動に巻き込まれた企業たちは、Bloombergの記事への反感を露わにしており、Appleはアメリカ議会に異議を唱える連絡までしています。さらに、Apple社のTim Cook氏はBloomberg社を訪れ、原因となった記事についての全面撤回を要求しています。
前代未聞の事案
Cook CEOはBuzzFeed Newsに対して、
「今回の記事に関して、Apple社に当てはまることは、何一つありません。Bloombergは、誠実に対処し、本記事を取り下げなければなりません。今回の騒動を受けて、Appleでは、メール検索やデータセンター、財務、発送記録などくまなくチェックしました。法廷でも証言をできるほど、会社中をひっくり返す勢いで調査をしてきましたが、何度やっても結論は同じです。今回の記事に関するようなことは、Appleでは起こっておらず、記事は何らの真実も伝えていません。」
と伝えました。
Apple社が、このような発行物に関して撤回を求めるのは今回が初めてのことです。Amazon社やインテリジェンスコミュニティーもまた、今回の記事は誤りであると主張しています。
ただ、Bloombergは依然として記事は正しいと主張しています。Bloombergの報道官は、
「今回の記事は、Bloomberg Businessweekが1年にわたって100件以上の聞き込み調査を実行した結果です。政府役人や、企業内通者など17人から得た証言からは、ハードウェアの操作など、攻撃を受けたことが裏付けられます。3企業からの証言も得ていますし、中華人民共和国外交部の発言も掲載しています。自社の報告と情報源に自信をもっており、今後も継続して、記事の内容を支持します」
と述べました。
Bloombergは、今年8月、アメリカの大手通信事業会社のデータセンターでチップが搭載されたSupermicro社製のハードウェアが操作されていることを発見し、同社のサーバー全てをデータセンターから除外したと伝えていました。通信事業社は特定されていませんが、セキュリティリサーチャーであるYossi Appleboum氏の調査で、サーバーのEthernetコネクタに機器が組み込まれていたと記事は伝えています。
– Data Center Dynamics
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