英国航空がCBREを告訴、推定被害額80億円のデータセンター障害で
イギリスの航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は、昨年に発生したデータセンターの不具合に伴う同社のサービスダウンについて、不動産会社のCBREを訴えています。このトラブルでは、週末の3日間で計672便がキャンセルとなり、推定被害総額は5,800万ポンド(約80億円)にのぼるとされています。
2017年5月27日土曜日、電源ダウンにより、CBREが運営するBAのデータセンターがシャットダウンしたようです。電源喪失したものの、 冗長 システムは明らかに対応することができず、停電は3日間におよび、何千人もの乗客がBAのサービスを利用できない状態が続きました。
BAの調査でも、根本的な原因はまだ発表されておらず、そして同社は、ロンドンの高等裁判所へCBREを告訴するよう、法律事務所Linklatersへ依頼をしたと明らかにしました。
法的措置へ
トラブル発生から18カ月が経ちましたが、問題の原因については両社間で合意がなく、電力供給問題に関する早期報告の明確化もされていません。
当時、BAはヒースロー空港の近くに、「Boadicea House」と「Comet House」という2つのデータセンターを所有していました。
サービス停止直後に公表された情報では、 UPS のトラブルによってBoadicea Houseデータセンターが停止したことが示唆されていました。
電力供給の遮断を防ぐために設計されたUPSシステム自体の故障が何故起きたのか、何故設備全体が動かなくなってしまったのか、そして、何故2つ目のComet Houseがあるにもかかわらずサービスがストップしてしまったのか、これまで説明がありません。
CBREは、BAチーフのアレックス・クルス氏が主導する調査に協力すると約束しましたが、何も結果を公表していません。
CBREの初期報告書では、「請負業者が問題の原因だ」と請負業者を非難しましたが、これは後に事実ではないと判明しました。BAは、問題の再発を防ぐために、新しいデータセンターの計画をしているとも報告されています。
CBREは、これまでコメントを控えています。BAも詳細については言及していません。
– Data Center Dynamcis
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