スウェーデンの国営電力会社、電力網に10億ドルの投資を検討
スウェーデンの国営電力事業者 Svenska Kraftnät( スヴェンスカ・クラフトナート )は、10億ドルを投じてスウェーデン北部の電力網を強化する計画を立てています。この拡張により同地域で利用可能な容量が5000MW増加し、さらに4000MWの再生可能エネルギー生産が可能になります。
スウェーデン北部では、データセンターから鉄鋼業までエネルギー集約型の事業所が大量に流入しているため、この地域の電力網の拡張が急務となっています。グリーンで価格競争力のあるエネルギーへの需要に後押しされ、この分野の既存企業も新規参入する意欲的なパイオニアも、グリーン産業革命でリーダーシップを発揮するために必要なリソースをスウェーデン北部に見出したのです。
「 Svenska Kraftnät が、スウェーデン北部の送電網の強化に果たす役割と投資の重要性を理解してくれたことを大変うれしく思います。これにより、エネルギー集約型の事業所に対して、当面の間はグリーンで安価なエネルギーを提供し続けることができます」と、北欧に拠点を置く産業アドバイザーNode Pole社のCEO、Christoffer Svanbergは述べています。
10億ドルの投資計画に加えて、このプロジェクト(北ノールランドでの化石燃料撤退:Fossil Free northern Norrland)には、展開のペースを上げるという野望もあります。歴史的に見ると送電網のプロジェクトは、最初の計画から建設の完了まで12〜15年程度かかっています。今回、 Svenska Kraftnät は、この期間を半分に短縮し、わずか7年で新プロジェクトを完全に展開できるようにしたいと考えています。
「地球を救うために必要な変化を起こすには、すでに時間が足りません。スウェーデン北部はグリーン産業革命をリードし続け、気候変動に対して世界的な影響を与えることができるようになるでしょう。またスウェーデン政府が気候変動への取り組みにおいて民間セクターを支援するというコミットメントを示しています」とSvanbergは付け加えました。
この投資により、2030年までに平均的な規模の製紙工場50棟分の新設が可能になる見込みです。データセンターから鉱業まで、さまざまな業界のリーダーがすでに設立されており、スウェーデン北部への投資の関心とチャンスはますます高まっています。
Digital Infra Network (Michael Nelson 記者)より抄訳・転載
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