
Vodafone UKが2030年に2Gネットワークを廃止へ
他の欧州市場でも同様の計画を進行中
Vodafone UKは、2030年中に従来の2Gネットワークを段階的に廃止することを正式に発表しました。
同社は9月22日、2Gネットワークから周波数帯域を解放することを目的としていると述べました。
同日、Vodafoneのドイツ法人も2028年から2Gの廃止を開始する計画を発表しており、英国よりも早いタイミングでの移行が予定されています。
Vodafoneは、1991年に英国で2Gネットワークを開始しました。最近では、Three UKとの合併を完了していますが、Three UKは3Gネットワークとしてスタートしたため、2Gの周波数帯域は保有していません。
同社によると、2Gネットワークの周波数帯域は、4Gおよび5Gネットワークに再利用される予定とのことです。
「周波数帯域は限られているため、旧式の2Gネットワークを効率的に廃止することで、この貴重な資源を解放できるほか、より高度な技術への投資に資本を再配分することが可能になります」と同社は述べています。
Vodafoneは、2030年までにヨーロッパ全域で残っている2Gネットワークをすべて廃止する予定であるとし、GSMAの報告によれば、2030年までに131のネットワークが廃止される予定で、そのうち約半数が2Gネットワークです。
2Gネットワークの廃止時期は、国ごとに異なるとVodafoneは補足しています。
2Gは、4Gや5Gと比べて通信速度が大幅に遅く、GSMAによると、2Gは1秒間に0.1ビットの情報しか送れないのに対し、4Gは2.4ビットの情報を送ることができます。
従来、2GネットワークはレガシーなIoTシステムに利用されてきましたが、現在ではCAT-MやNB-IoTなどの代替技術があり、低消費電力のメーターなど、古い音声・IoT機器にも対応可能です。
Vodafoneは、「2Gに必要な旧式の設備をリサイクルすることで、ネットワークの運用・保守コストが削減され、基地局に新しい設備を設置するための物理的スペースも確保できる可能性があります」と述べており、今後5年間をかけて段階的に廃止することで、影響を最小限に抑える方針です。
なお、Vodafoneはすでに英国での3Gネットワークを昨年廃止しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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