
D-WaveとDavidson Technologies、米国国防総省向けに量子コンピューターを導入
システムは政府のミッションクリティカルな課題解決に活用予定
D-Waveは、米国国防総省向けに量子コンピュータのAdvantage2を導入するため、Davidson Technologiesと提携したと発表しました。
D-Waveによると、アラバマ州ハンツビルにあるDavidson本社に設置されるこのシステムは、「米国政府のミッションクリティカルな課題」の解決に活用され、将来的には機密性の高いアプリケーションを実行する予定だとのことです。
今回の導入は両社間の複数年契約の一環であり、D-WaveとDavidsonはレーダー探知、資源配備、軍事物流最適化、材料科学、AI、国家安全保障など、米国政府機関向けの量子技術のユースケースを共同で調査する計画です。
1996年設立のDavidson Technologiesは、航空宇宙・ミサイル防衛分野の顧客向けに、兵器システムのサイバーセキュリティ、ソフトウェア開発、モデリング・シミュレーション、AIソリューションなどのソフトウェアサービスを提供しています。
D-Waveは、2022年に量子コンピュータ「Advantage2」を発表しました。これは、4,400以上の超電導量子ビットを備え、量子アプリケーションおよび(従来のCPU/GPUからなる高性能コンピュータとの)ハイブリッド量子アプリケーション向けに設計されています。ハンツビルに設置された本システム(同社による米国での2台目のアニーリング型量子コンピュータ)は、D-WaveのLeap Quantum Cloud Service(Leap量子クラウドサービス)を通じて既にユーザーによる利用が可能です。
D-Waveの最高経営責任者(CEO)であるAlan Baratz博士は、次のようにコメントしています。「本日はD-Waveにとって記念すべき日であると同時に、米国政府による量子コンピューティング活用の加速に向けた重要な前進であると確信しています。Davidsonとの連携により、米国政府が量子コンピューティングを即時適用し、ミッションクリティカルな意思決定を推進し、業務効率を高め、国家利益を保護することを支援できます。」
また、Davidsonの社長兼CEOであるDale Mooreは、次のように付け加えています。「DavidsonとD-Waveが提携し、Advantage2システムを顧客に提供することは、最先端の国家安全保障ソリューションを追求する上で重要な前進です。この先進技術により、国家安全保障機関が脅威を予測し、重要システムを保護し、複雑化が加速する時代において世界の技術的優位性を維持するために比類なき能力を獲得することを目指しています。」
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。





























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