ニューヨーク州がデータセンターの3年間の建設凍結を検討

現在委員会審議中

ニューヨーク州の州議会議員らは、すべてのデータセンタープロジェクトを対象とした、州全体での3年間のモラトリアム(=一時停止)を提案する法案を提出しました。

現在、米国で州全体としてデータセンターのモラトリアムを課している州はありませんが、この法案が可決されれば、ニューヨーク州は、バージニア州、オクラホマ州、メリーランド州、ジョージア州、ミシガン州に続き、急増する需要の中でデータセンター開発のペースを抑制するための強硬な措置を検討する6番目の州となります。

この法案は、2月6日に民主党の州上院議員Elizabeth Kruegerによって提出されたS.9144で、データセンターが環境や公共料金に与える影響について、州政府に調査および緩和策の検討を義務付ける内容も含まれています。

同氏は、次のように述べました。「巨大なデータセンターがニューヨーク州を狙っていますが、現状では私たちはまったく準備ができていません。」

「こうしたエネルギーを大量に消費する施設が町に建設されると、公共料金を押し上げ、環境や地域社会に重大な悪影響を及ぼします。それにもかかわらず、地域経済に対するプラスの効果は、ほとんど、あるいはまったくありません。」

この法案の主要な支持団体の一つである環境保護NGOのFood & Water Watchも、電力網への需要増大、化石燃料への過度な依存、廃棄物の増加、水資源の浪費といった「すでに確認されている、または今後顕在化する影響」への対応として、この立法が必要だと付け加えています。

Food & Water Watchは1月初旬の時点で、データセンターに反対するキャンペーンの範囲を拡大し、「地域社会と環境を守るための保護策が整うまで、全米で新たなデータセンターの建設をすべて止める」ことを目指すと表明していました。

S.9144は現在、環境保全委員会で審議されており、ニューヨーク州議会の下院または上院で審議されるためには、まず同委員会の承認を得る必要があります。

米国では、法案は法律として成立するために、上下両院の承認を受ける必要があります。

今回のモラトリアム提案の発表は、地方、州、連邦の各レベルで、データセンターに対する広範な市民の反対の声に、政治関係者が注目し始めているなかで行われました。

地方レベルでは、モラトリアムは新たな開発を抑制する強力な手段として用いられており、水や電力といった公共インフラの状況、土地の確保状況、世論などを踏まえて、データセンターが地域にとって本当に適切かどうかを再評価する時間を自治体に与えています。

これらの地方自治体の中には、期限を設けないデータセンターのモラトリアムを導入している例もありますが、これまでに提案されてきた州レベルのデータセンターモラトリアムは、すべて一時的な措置として設計されています。

モラトリアムには通常、期間の制限があります。S.9144およびオクラホマ州のモラトリアム案はいずれも3年間であるのに対し、バージニア州のものは2年間となっています。

一方、メリーランド州のようにモラトリアムが無期限の場合でも、一定の条件が満たされれば解除される仕組みが盛り込まれるのが一般的です。

メリーランド州の場合、「新設または既存の」発電施設とデータセンターのコロケーションを義務付ける法律が制定されれば、モラトリアムは解除されることになります。

州および地方レベルでデータセンターのモラトリアムを提案する人々は、今後も、モラトリアムの期間と解除条件という2つの要素を組み合わせながら、制限の厳しさが異なるさまざまな規制を生み出していくとみられます。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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