
AEP、10月以降に大規模需要パイプラインが28GW増加
約80%が大手テック企業関連
米国の電力会社であるAmerican Electric Power(AEP)は、10月以降系統連系の待機案件(パイプライン)に28GWの需要を新たに追加しました。尚、その約80%は大手テック企業に関連しているとの発表です。
同社の第4四半期決算によると、これらの追加により、締結済の契約に基づく2030年までの確保された需要は合計56GWに達しました。
AEPのEVP兼CFOであるTrevor Mihalikは、この成長の多くがERCOT、PJM Interconnection、SPP市場での追加によるものだと述べました。
「PJMにおいては、主にオハイオでの活動を背景に契約電力が4GW増加しました。この成長は、データセンターの建設によって引き続き支えられており、重要な点として、PJMにおける追加需要の約90%は、電力供給を義務づけるtake-or-pay 型のESAs( 電力供給契約 : Electric Service Agreements)に基づいています。また、オクラホマ州のSPP地域でも契約電力が1GW増加しました。これは主に大手アルミ精錬企業との契約によるものです。PJMとSPPで、合計5GWの契約電力の増加となります」と、同氏は発言しました。
同社にとって最大の成長市場はテキサス州で、需要は10月時点の13GWから36GWに増加し、そのほとんどがハイパースケールデータセンターによるものでした。同社はAIとクラウドの構築を背景としたこの広範な需要シフトを、「世代的な変化(generational)」と表現しています。
「AEPテキサスは、大規模産業顧客、十分な資金力を持つハイパースケーラー、巨大データセンター開発企業と合意書(LOA)を締結し、36GWを確保しました。これは、10月以降23GWの大幅増加です」と同氏は述べました。
増加する需要に対応するため、AEPは5年間で720億ドルの設備投資計画を延長し、送電・発電プロジェクトとして50億〜80億ドルを追加投資を計上しました。今回追加された、28GWの需要に対応するために必要な投資は、この既存計画にはまだ含まれておらず、さらなるインフラ投資の増加の可能性を示唆しています。
発電に関しては、同社は10GW以上のガスタービンを確保し、2025年には2.2GWの新規発電容量を追加、765kV級の主要な幹線送電網プロジェクトを推進しています。
同社は、送電系統の制約により、短期的には新規データセンターの大半を接続できない可能性を認めています。しかし、水素燃料電池開発企業であるBloom Energyとのオフグリッド電力契約を利用することで、データセンターの早期稼働に対応できると述べています。
「系統接続が数年先になるケースにおいても、Bloom Energyとの取引を通じて、データセンターをより早く稼働させる手段を提供できています」と、AEPの会長兼社長兼CEOであるBill Fehrmanは、語りました。
AEPは2024年にBloomと提携し、同社の固体酸化物形燃料電池(SOFC)を最大1GWまで確保しています。
決算説明会の中でAEPは、設備投資の増加に伴う電気料金の高騰への懸念を認めました。同社は、大規模データセンター事業者が系統接続に伴うインフラ費用を負担するよう、新たな料金体系を導入・申請中と述べています。既にインディアナ州、オハイオ州、ケンタッキー州、ウェストバージニア州では承認され、他の地域でも審査が進行中です。
2024年7月には、オハイオ州公共事業委員会(PUCO)が、データセンターに対し最終的に電力が必要ない場合であっても、エネルギー需要の一部を支払うことを義務付ける和解案を承認しました。この新しい規則により、AEPオハイオのデータセンター需要見通しは、2024年10月に30GWから13GWへ半減 しました。
AEPは、オハイオ州やテキサス州といったデータセンターホットスポットを含む11州でサービスを提供する米国最大級の電力会社の一つです。AEPはアーカンソー州、インディアナ州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、ミシガン州、オハイオ州、オクラホマ州、テネシー州、テキサス州、バージニア州、ウェストバージニア州の7つの運営会社を持っています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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