Googleがハイブリッドクラウドのベータ版を発表
Google Cloudのソフトウェアを自社データセンターに組み込む
Googleは、Cloud Services Platform(以下、CSP)のベータ版をローンチしました。Googleのクラウドサービスを、一般のエンタープライズ・データセンターへと導入する初の試みです。
CSPは、Google Kebernetes Engine(GKE)のオンプレミス版に着想を得て、昨年のGoogle Cloud Nextにて発表されたものでした。
ハイブリッドクラウドへの異なるアプローチ
Google CSPがとったオンプレミスへのアプローチは、MicrosoftのAzure StackやAWSのOutpostsと異なります。後者のサービスは、事前に構成されたハードウェアとソフトウェアの組み合わせにフォーカスしているからです。
一方で、Google CSPの基盤にはGKEがあります。これにより、オンプレミス・データセンターとGoogle クラウドのどちらにおいても、企業がソフトウェアコンテナ内部でアプリケーションを実行すること、それらをオンプレミスとクラウド間で移行させることを可能にします。
自社事業をただちにクラウドに移行させることに躊躇う企業は、クラウドサービスの柔軟性を持ちながら、オンプレミスの安全性を得られるハイブリッドアプローチを好みます。
Google CSPの製品マーケティング主幹事を務めるAdam Glick氏はDCKに対して以下のように話しています。「我々が提供するのはソフトウェアです。顧客と話をして気づいたのは、半数以上がすでに保持しているハードウェア上で、これを運用したいと考えていることです。」
「彼らは、先進化を通じて得られるメリットのために、さらなる投資を行うことを望みません。そこで、ソフトウェア・マネージド・サービスとして提供することで、ニーズに応えることが出来るのです。」
2017年のForresterの調査では、世界中でインフラに関しての意思決定に携わる人々のうち76%は、ハイブリッドクラウドモデルを選択しており、Googleの今回の判断は、同社にかなりの利益をもたらすかもしれません。
Googleがソフトウェアのツールをオンプレミスに導入しようと試みるのは今回が初めてではありません。2002年にリリースされたGoogle Search Applianceはドキュメントの索引付け機能を提供するサービスで、同社のアルゴリズムとDellのハードウェアを利用して、事業者に対して一種の社内Google検索を提供していました。同サービスは2016年に中止が発表され、今年いっぱいで公式サポートも打ち切られます。
Data Center Dynamics
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