米海軍NIWC Atlanticが、AWSを採用予定
米海軍のNaval Information Warfare Center(NIWC)アトランティックは、1年間、唯一のクラウド環境としてAWSと契約する予定です。
米海軍 Information Warfare Capabilities 部門は、 NAVWAR E-Commerce Central ポータルにて、 Joint Strike Fighter(JSF)プログラムと海外とのパートナープログラムにおいて利用中の既存AWS GovCloudの互換性を維持する為、AWSを採用するとコメントがありました。
サイバー戦
「AWSは、現在JSFや海外パートナー向けにDevopsパイプラインをサポートするAmazon Web Services政府向けサービス(AWS.GOV)に互換性のある無料のクラウドホスティングを提供する唯一のベンダーです。」
「必要なサービスは、同じソフトウェアインターフェースを介して、既存のパートナーおよび既存のAWS.GOVの海外パートナーへのアクセスを提供します。AWSが、このAmazonクラウドサービスの元のホストで、仕様に対するデータ権を所有しており、外部に提供をしていません。AWSが唯一のプロバイダーであり、このクラウドサービスの所有権を持っています。」
JSFプログラムは、論争の的となっているF-35ライトニングII戦闘機を中心とする、歴史上最大かつ最も高額な軍事プロジェクトです。 想定されるプログラムの平均年間コストは125億ドルで、推定のプログラムライフサイクルコストは最大1.5兆ドルにのぼります。
NIWCは、JSF関連のワークロードを1年間実行する上で、m5.xlarge EC2インスタンス(US East)、t3.medium EC2インスタンス(US East)、30GB SSD; 1つの追加IPアドレス、10,000のPutリクエストと100,000のgetリクエストを処理する250 GBのストレージ、PostgresSQL db.m1.large DB、等を必要としています。
先月、NIWCアトランティックのサイバー教育・認証準備施設の創設者であるFred Bisel氏は、「AWS Educate Cloud Ambassador(教育クラウドアンバサダー」という国防総省(DoD)内での初のアンバサダーとして選ばれました。
「AWSクラウドアンバサダープログラムとAWS教育プログラムの双方に参加できて光栄です。」とBisel氏は述べています。「AWSコースは、 高度なスキルを持つ人材確保の目的で、NIWCアトランティックの従業員や民間人、および軍事関係者に対し認定取得の為の必要な教育を提供します。」
NIWCアトランティックは、AWSアカデミープログラムを通じて、軍のすべての支部のメンバーや、民間人および軍の従業員に対しAWSクラウド教育を提供する国防総省内の最初の機関です。
今年の2月まで、サウスカロライナ州チャールストンに本拠地を置くNIWCは、SPAWAR Systems Center Atlanticとして知られていましたが、「情報は戦争の基本要素である」として、 ”Maritime Superiority(海上における優位性) 2.0”と名付けられた海軍の基本概念を具現化するために名称が変更されました。
「情報戦争が戦いにもたらす優位性は、今日そして今後数十年にわたり競争し、勝利する海軍能力の中核となります。」と、SPAWARの司令官であるクリスチャン・ベッカー氏は述べています。
「 NIWCのシステムセンターは、 艦隊へより高い戦闘能力の開発と提供を加速するという我々の公約を実現します。」
今年の3月に、米海軍はVMwareソフトウェアのメンテナンス、およびデータセンター・クラウドインフラ関連サービスを今後4年間利用する為、Dell Technologiesと2億3100万ドルのIT契約を締結しました。
現在、nuclear weapons agency(核兵器機関)、CIA、国防総省など、米国の軍事およびセキュリティサービスの多くがワークロードをクラウドに移行する流れがあり、それに伴う契約が成立しつつあります。しかし、国防総省のJEDI契約は、現在落札ベンダーの選考段階ですが、様々な論争が巻きおこっています。
JEDIは、10年間で100億ドル相当にのぼる超大規模なクラウド契約案件であり、今月AWSかMicrosoft Azureのいずれかが落札される予定でした。しかし、オラクルによる大規模なロビー活動がトランプ大統領に繋がり、現在は新国防長官による調査が行われています。
Data Center Dynamics
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。