宇宙データセンター:StarcloudとAetherfluxが巨額資金調達

はじめに:資金調達シリーズA/Bとは

スタートアップ企業が、事業拡大のために外部投資家から資金を集めるしくみが「資金調達ラウンド」です。シリーズAは本格的な事業拡大に向けた最初の大型調達で、シリーズBは、さらに成長加速を目的としたシリーズAの次の段階を指します。
今回は同時期にシリーズA/Bの調達フェーズの記事が掲載されていましたので、まとめて紹介します。

Starcloud、シリーズAで1億7000万ドルの資金調達

宇宙データセンター企業のStarcloudは、EQTやBenchmark、Y Combinatorをはじめとする複数の投資家から1億7,000万ドルのシリーズA資金調達を完了し、企業評価額は11億ドルに達しました。今回の資金はStarcloud-3衛星の設計・製造の加速、専用製造施設の整備、人員拡充、今後の打ち上げ契約の獲得に充てられます。

同社は2024年創業で、数百機の超低軌道衛星を展開し、他の衛星向けの分散型データセンターとして機能させることを目指しています。地上の電力網の物理的制約を宇宙空間の太陽光発電で突破するという構想が核心で、Philip Johnston CEOは「AIコンピューティングを宇宙に移すことで、電力のボトルネックを完全に取り除けます」と話しています。(2025年) 11月にはNvidia H100 GPUを搭載した試験衛星を打ち上げており、YCombinator史上最速の17か月でユニコーン到達という快挙も達成しています。また同社は8万8000基ほどの衛星を配備する計画で、以前には4平方kmの太陽光発電アレイを備えた5GW規模の大規模展開構想を詳細に発表していました。

Aetherflux、2億5,000万〜3億ドルの資金調達でシリーズB調達交渉中

宇宙軌道上にAIコンピューティング用データセンターを構築するスタートアップ、Aetherfluxが企業評価額20億ドルの元、2億5,000万〜3億ドルの資金調達を目指すシリーズBの交渉を進めていると、Wall Street Journalが報じました。同社はまず2027年第1四半期に初号データセンターノードの商用運用開始を目指し、その先に衛星コンステレーション「Galactic Brain」の本格展開を計画しています。創業者はRobinhoodの共同創業者として知られるBaiju Bhattで、「宇宙空間の太陽光発電を活用する軌道データセンター衛星を開発することで、AIインフラの規模拡大に必要なエネルギーへのアクセス問題を解決することを目指している」と話しています。先日のNvidiaのGTC 2026では宇宙向けVera Rubin GPUモジュールの衛星軌道上の運用パートナー企業としても名を連ねました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事1記事2をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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