Facebook、データセンター排熱を再利用:デンマーク
7000軒分の電力貢献
データセンターには、膨大な量のサーバーやネットワーク機器が収納されており、そこから発生する熱をいかに処理するかが重要となります。今日では、この排熱を再利用する動きとして、周辺家庭や地域の暖房システムに活用しようという取り組みが目立ちます。
Facebook社は、デンマークオーデンセ地域の暖房システムへと貢献するべく、2020年に向けて新たなデータセンタープロジェクトを進めています。
データセンターの建築予定地では、データセンターによって排出された熱で水を温め、さらにヒートポンプを利用して温めた水を、地元企業Fjernvarme Fyn社の暖房システムへと提供する予定です。
オーデンセ地域は、デンマーク第3の都市であり、175,000人の市民とFacebook社は、センターからの排熱によって年間100,000MWh、最大6900軒分のエネルギーが供給可能だと信じています。
持続可能なデータセンター
Facebook社のデータセンターページには、
「そもそも、我々は全てのデータセンターにおいてできる限り持続可能な仕組みを心がけていますが、サーバーの排熱再利用は、オーデンセデータセンターの特徴的な機能です。この機能は、地元の企業Fjernvarme Fyn社との親密な協力、および同社が持つ地域ネットワークによって実現が可能となります。」との声明が出されています。
データセンターにあるFacebook社のサーバーは、空気循環を生み出すことによって、設備内で発生した熱を適切に取り除きます。冷却に用いられるエネルギーを削減するため、同社はできる限りサーバーを高温な状態で稼働させますが、ホットアイルの最高気温は48度と、排熱を再利用するためにはまだまだ低い温度です。
オーデンスのセンターで生み出される熱は、少しでも熱を効率よく使うためにまず水コイルへと接続され、そこで温められた水はさらにFacebook社が建築したヒートポンプによって過熱され、再生可能エネルギーとして使用される仕組みです。
他国での取り組み
スカンディナビアの国々やストックホルムでもいくつものデータセンターが、Fortum Warme社(2017年初頭に、ストックホルムデータパークの設立に寄与)によって運用される地方の暖房システムと連携しており、省エネルギー、低コスト、環境負荷の低いシステムを保証しています。
ストックホルムデータパークに関わる企業では今週、コロケーション事業者のMultigrid社が、ヨーロッパで初めてIT負荷が約3.9円/KWhを実現したと発表しました。データパークには他にも、水冷式のデータセンターBorderlightや、小売業者H&Mが構築するプライベートデータセンターなどが入る予定です。
-Data Center Dynamics
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