富士通、理研のスパコン”Raiden”をアップグレード
AIに用いるHPCシステムとしては充分な性能向上
日本のIT大手である富士通は4月20日、Raiden(理研のAI研究用計算機システム)と名づけられたスーパーコンピューターをアップグレードしました。Raidenは元々、2017年に理研の革新知能統合研究センター(AIPセンター)のために建設されたものです。
今回のアップグレードによって、 AI 研究コンピューターの性能を高め、総理論演算性能(半精度浮動小数点演算時)は4 ペタフロップス から54ペタフロップスになります。そのシステム自体は富士通のデータセンターに所在しており、東京の南西に位置する神奈川県の横浜にあります。
深層学習の用意が出来ている
以前までRaidenには24台のNvidiaのDGX-1サーバーが搭載されており、それぞれP100 GPU を使用していましたが、54台の新たなDGX-1サーバーでは最新のV100 GPUにアップグレードされました。
現存する32台の富士通Primergy RX2530 M2 x86サーバーに加え、富士通は64台のPrimergy CX2550 M4サーバーそして1台のPrimergy RX4770 M4ユニットを、膨大な量のデータを取り扱うコンピュートサーバーとして配備しました。
NvidiaのV100 GPUは、先月アップグレードされたばかりです。そういうわけで、現時点ではスーパーコンピューターへの導入例が限られており、Raidenがこれまでのところ最大規模の導入事例となります。Top 500が述べるところによると、Raidenはじきに日本のスーパーコンピュータープロジェクトである「人工知能向け大規模・省電力クラウド基盤(ABCI)」の下で国内第1位になるかもしれません。
富士通も参画するABCIは、日本最速のスーパーコンピューターとなるでしょう。4,352台のV100 GPUが、550ペタフロップスという計算能力を提供するために設置されます。どちらのシステムも、人工知能分野におけるR&Dを強めるために利用されることになります。
-Data Center Dynamics
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