半導体メーカー、大手ハイテク企業、クラウド企業らが政府へのロビー活動のために「SIAC」を設立

半導体メーカー、半導体設計企業、ユーザー企業らが集結し、米国の半導体資金調達を推進するためのロビー活動団体を結成しました。

この「Semiconductors In America Coalition(SIAC)」は、世界中が長期にわたるチップ供給不足に悩まされ、何百もの産業に影響を与えている中で誕生しました。

米国政府もまた、米国のチップ製造セクターの衰退と、台湾への依存度の高さに懸念を深めています。

SIACには、AMD、インテル、IBM、TSMC、SK Hynixなど、既存のロビー団体「Semiconductor Industry Association(SIA)」のメンバー企業がすべて参加しています。

しかし、SIAは半導体設計企業やメーカーによりフォーカスしていたのに対し、SIACは多くのチップユーザー企業を加え、大手ハイテク企業の後ろ盾を得ています。

参加企業には、Amazon Web Services、Apple、AT&T、Cisco Systems、General Electric、Google、Hewlett Packard Enterprise、Microsoft、Verizonなどが含まれています。

現時点で、半導体の供給不足で最も大きな打撃を受けている産業のひとつである自動車メーカーのロビー活動団体への参加はありません。

尚、現在米国では、世界的な供給不足と国内の供給懸念を受けて、半導体産業に対し数十億ドルの政府資金を投入する提案がいくつかなされています。

SIACは、半導体製造のインセンティブと研究イニシアティブを認可する、昨年制定された法案「CHIPS for America Act」の資金を確保することに主眼を置いているとしています。CHIPS法ではそれを認可したものの、資金を提供するものではありませんでした。

バイデン大統領は、CHIPSの資金調達のために500億ドルを要求しており、これは提案されているEndless Frontier Act法案を通じて行われる可能性があります。

SIACの参加メンバーらは、共同声明の中で次のように述べています。「現在の半導体不足は、経済全体の幅広い産業に影響を与えてしまっている」

「短期的にこの問題に対処するためには、産業界が不足の原因となっている現在の需給の不均衡を是正するために、政府が介入することは控えるべきである。しかし、長期的には、CHIPS法にしっかりとした資金を提供することで、アメリカは重要な技術を必要なときに確実に提供できるよう、より強靭なサプライチェーンに必要な追加能力の構築を行えるようになるだろう」

Data Center Dynamics

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