Facebook、海底ケーブル事故後、海底に機材と掘削流体を放置
Facebook子会社のEdge Cable Holdingsが進めていた 海底ケーブル 敷設工事の最中に掘削機が故障し、オレゴン近海の海底に掘削機と数千ガロンの掘削流体が放置されたことに対しての懸念が上がっています。
当局は、Facebookがこの事故について白状するのに1か月以上かかったと主張しています。現在のところ、機材を回収する計画はなく、しかし来年には工事を再開したいとFacebookは考えているようです。同社はオレゴンの接続ポイントを完全に所有しています。関連する「Jupiter」光海底ケーブル計画全体では、Amazon、NTT、PCCW Global、PLDT、SoftBankらが参加しています。
尚、Facebookは、この放置機材は環境へのリスクはもたらさないとしています。
4月28日、Edge Cable Holdingsは、オレゴン州国土省(Department of State Lands :DSL)に、陸揚げ地点として計画されていたTierra Del Mar近辺でドリルパイプが切れてしまったと報告しました。
しかし、(法的に要求される)事故についての報告はあったものの、1,100フィートのドリルパイプ、ドリルチップ、ドリルステアリングとトラッキング用の2つのツール、および約6,500ガロンの掘削流体を放置した事については報告しませんでした。Facebookが、すぐにこの事実を明らかにしたと主張する一方、DSLは6月17日の会議で初めて報告があったと主張しています。また、この遅れは、機材を回収できる可能性を妨げたとも述べています。
「機材を限界を超えて押し込み、生命やオレゴンの天然資源をリスクにさらしたという点で、この事故は過失を意味する。」と、オレゴン・コースト・アライアンス(Oregon Coast Alliance: ORCA)事務局長のCameron La Follette氏、及びサーフライダー・ファウンデーションのCharlie Plybon氏は、Oregon Parks and Recreation Department(OPRD)へ宛てた書簡の中でこのように述べています。
「当局への報告の怠り、および現在海底で明らかに回収不能となった機材の放棄は、Edge Cableの認可違反であるだけでなく、公有地に対する継続的かつ永久的な侵害を意味する」
このニュースは、Tillamook Headlight Heraldにより最初に報告されました。
8月13日、国土安全保障省はFacebookとEdge Cable Holdingsに、そのエリアに放棄された機材を「保管」したとして、許可違反があったと通知しました。当局は、許可違反として同社が支払うべき損害賠償について州との合意に達するまでの期間として30日間を与え、そして「放棄された」機材により生じる「現在そして将来へのリスクと責任」に対処するために、契約を修正すると述べた、とThe Oregonianは伝えています。
DSLによる最初のアセスメントでは、環境への差し迫ったリスクや、健康や安全への懸念はないとしており、これがFacebookが強調したかった点でした。
同社は、ディーゼル油、鉱油、または高度に精製された流体コンパウンドを含む掘削流体の正確な性質についてのコメントはすぐには用意できませんでした。掘削液コンパウンドは、以前に環境災害もあり厳しく規制されていますが、自然生態系への放出はまだ推奨されていません。DSLはこの成分を「生物分解性があり環境に優しい」としていました。
「Facebookは友好的ではない隣人である」とDavid Gomberg州議員はThe Oregonianに対し語っていました。「彼らは今、何世代にもわたり海岸に打ち上げられるものについて心配しなければならなくなった」
同社は現在、日本へ向けた8,500マイルのケーブルに関し、陸揚げ局での作業再開許可を要求しています。同社は別の掘削孔を使用する予定としています。
Data Center Dynamics
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。