中国クラウド市場は2020年Q3に50億ドル超え【Canalys報告】
アナリスト企業のCanalysによりますと、中国でのクラウドインフラストラクチャへの支出は2020年第3四半期に65%増加し、初めて50億ドルを超えたと報告しています。
総支出は前四半期より7億5000万ドル以上増加し、2019年第3四半期より20億ドル近く増加しました。
主要なクラウド事業者は、依然として41%の市場シェアを持つAlibaba Cloudであり、Huawei CloudとTencent Cloudはそれぞれ16%のシェアを占めました。4位のBaidu AI Cloudは7%のシェアを占めました。
コロナ禍が後押し
Canalysによりますと、中国のクラウドサービス事業者は、今年の初めのCovid-19のパンデミックとロックダウンに迅速に対応したが、一部の商談は延期あるいはキャンセルされ、特に接客サービスや運輸など打撃を受けたセクターにおいては契約の再構築が発生したと報告しています。
各事業者は、特定の業界のニーズに合わせたサービスの調整を始めています。Alibaba Cloudは、金融と小売部門で力強い成長を遂げました。Huawei Cloudは、金融、製造業、インターネット、政府部門で「急速な成長」を遂げ、Tencent CloudはPaaSソリューションでの成長を遂げ、そしてBaidu AI Cloudは、運輸、ヘルスケア、金融の各セクターで成長しました。
「中国ではイノベーションのペースが加速する中、顧客からの要求が高まっている。この事で、容量や接続性に関する継続的な開発、そして管理や人工知能を含むデータサービスが、垂直主導モデルで重要になる」とCanalysのリサーチアナリストBlake Murray氏は述べています。
「経済安定が回復している間に顧客との良好な関係を構築することで、将来、大規模でよりデジタルトランスフォーメーションにフォーカスするプロジェクトの見返りとして返ってくるだろう。これは、ハイブリッドクラウドとクラウドネイティブ展開の組み合わせにもつながるが、更なる商談を推進するために価値を実証する必要がある。クラウドインフラストラクチャへの支出は来年も急速な増加が続くと予想されるため、事業者間の競争は顧客の健全性とパートナーとの関係性によって決定されるだろう」
Data Center Dynamics
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