HPE、Microsoft AzureへリンクするSpaceborne computer-2を計画

HPEは、Spaceborne Computerをより強力な後継機で継続します。

初代システム Spaceborne Computer-1は2017年8月に国際宇宙ステーションに送られ、約615日後にSpaceXのドラゴンカプセルに搭載され地上に戻ってきました

新しいSpaceborne Computer-2は、天候が許す限り、現在2月20日に予定されている15th Northrop Grumman Resupply Mission to Space Station(第15回目のノースロップ・グラマン社による宇宙ステーションへの補給ミッション:NG-15)で軌道上に打ち上げられる予定です。

今回は、システムで処理されたデータは送信され保存され、Microsoft Azure上で更なる分析が行われます。

宇宙のスーパーコンピュータ

「最初のシステムは機能した」とプロジェクトリーダーのマーク・フェルナンデス博士はこう述べています。「私たちは1.8年宇宙にいた、私たちは宇宙で最初のテラフロップスであり、50,000回以上の実行に成功した」

同社は地球上で同一のシステムを運用し、同一のワークロードを実行してランタイムや障害などを比較しました。

「一つの失望があった、それはCovidのせいだ」とフェルナンデス博士は述べています。「Spaceborne-1の製品障害分析は文書化されていた。ただ、コロナ禍が襲い、すべてを完了することはできなかった。全てのサプライヤはチップを調べ、DIMMを調べ、電源装置などを調べようとしていた、しかし会社を継続するために作業を停止するか、制限を行うしかなかった。したがって、重大な製品障害分析は行えていない。報告できるのは、地球上よりも宇宙の方でシングルビットエラーが多かったことだけ。しかし、私たちはそれらすべてをキャプチャしたが、データの損失やエラーの発生は見られなかった」

ISSが提供する限定的なシールドとシステムのアルミニウムシャーシの先で、初代スーパーコンピュータも新型スーパーコンピュータもいかなる追加の放射線防護には依存していません。代わりに、HPEはソフトウェアを使い、宇宙に関連する障害が発生した際の信頼性を確保します。

「NASA​​は前回の2倍のラックスペース、2倍の電力、2倍の冷却能力を与えてくれた」とフェルナンデス博士は述べています。「その部屋はすべてが貴重だ。私たちのハードウェア担当者は、この2倍のチャンスを利用した。ある意味で、私は完全な冗長性を持っている」

Spaceborne Computer-2は基本的に2Uシステムで構成されます。1UはHPE Edgeline EL4000コンバージドエッジシステムであり、CPU x1、GPU x1、64GBメモリ、4x 240GBのSSDを備えています。もう1つの1Uには、CPU x2、192GBメモリ、および10x 240GBのSSDを備えたHPE ProLiant DL360 Gen10サーバとなります。

同社は、宇宙線の影響を受けやすいにもかかわらず、HDDではなくSSDに目を向けました。「回転する円盤には角運動量があり、それが宇宙船に影響を与える可能性がある」とフェルナンデス博士は言います。「私は夢中だった。必要に応じて回転ディスクを設置することもできたが、この一連のテストや認定などを行う必要があった。しかし、それはあまりにも時間がかかり、検討するには大変だった」

Spaceborne-1と-2はどちらも、水冷のリアドア熱交換器が採用されています。「最初は、いくつか冷却が制限された場合があった」とフェルナンデス博士は言います。「そして、冷却を制限すると、熱を放散できないため、当然消費電力も制限される。Spaceborne-1では、電力が大幅に制限された時間もあり、サーバーをアイドル状態にした」

どちらのシステムも、それ自体は主に研究プロジェクトではありますが、ISSの宇宙飛行士や潜在的には衛星が宇宙ステーションと通信するためのエッジコンピューティングシステムとしても使用されます。

氷帽を撮影する衛​​星は現在、雲に覆われた大量の画像を撮影しています。通常、これらは地球に送られ、その後、きれいな画像以外は廃棄されますが、それは高価で帯域幅を消費するプロセスです。

Spaceborneのようなエッジシステムでは、そのような大量画像を送信する前に削除することができます。欧州宇宙機関は、オンボードでAI処理を行うキューブサット(小型人工衛星)のPhiSat-1に関し、IntelおよびUboticaと個別に提携しています。

人類が故郷の惑星から遠く離れていくにつれて、コンピューティングを持ち込むことは、それがもたらす自律システムの迅速な対応を確実にするために不可欠となります。

「Spaceborne-2に対する私の願望は、月面コロニーの月面有人拠点や、火星への道筋の中で、なぜこのようなものが必要になるのかをさらに実証する何千もの概念実証(proof of concepts: PoC)を得ることである」

Data Center Dynamics

原文はこちら

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。