GitHubの競合BitBucketがAWSに移行
コードリポジトリ企業でGitHubと競合するBitBucketは、自社データセンターを閉鎖し、AWSのインフラに移行しました。
10年以上にわたり、BitBucketのサービスの大部分はデータセンターでホストされてきました。BitBucketのエンジニアリング部門の責任者であるダン・タオは次のように述べています。「データセンター運用には大きな経費とリスクが伴う。例えば、予期せぬキャパシティの問題(ハードウェア故障や上流サービスの計画外の停止など)が発生した場合、利用可能な物理的なサーバに制限され、復旧までの時間に影響を与えていた」
昨年初め、同社は自社データセンターから撤退し、BitBucket CloudのすべてをAWSをベースにしたAtlassian社内のクラウドプラットフォーム「Micros」に移行するプロジェクトを開始しました。8月下旬には5,000万件以上のリポジトリの移行を完了し、Bitbucket Cloudは2ヶ月以上にわたりAWS(データセンターレス)で運用されています。
「Bitbucket Cloud チームと、それをサポートしてくれた複数のAtlassianプラットフォームチーム共、この移行を実現してくれた多くのエンジニアを、私はこれ以上ないほど誇りに思っている」とタオは言います。
Bitbucketの移行には18ヶ月を要し、現在は廃止されたデータセンターのハードウェアを廃棄する作業を行っていると同社は話しています。データセンターの場所や移行先のAWSリージョンについての情報は明らかにされていませんが、Atlassianの本社はオーストラリアのシドニーにあります。
2009年当時、BitBucketはAWSを利用していましたが、2010年にContegix社のデータセンターを利用したオンプレミス型のセットアップに移行しました。尚、Contegix社はAtlassianの主要ホスティングパートナーとして2002年に設立され、米国内の複数のデータセンターでホスティングを提供しています。
「BitBucket Cloudのアーキテクチャは、常にデータセンターに設置することを前提としていた」とタオは今週the Reg に対し語っています。「そのため、Bitbucketのアーキテクチャの重要な部分を作り直し、既存データセンターを運用しながら、一方(移行先の)クラウド環境では新しい方法による再構築をしなければならなかった」
競合するコードリポジトリ企業であるGitLabは、マイクロソフト所有企業ではありますが、2019年に自社データをGoogleのクラウド環境に移行しました。2019年にGitHubは、ノルウェーのスヴァールバル諸島にあるPiqlデータセンターに、6,000のソフトウェアリポジトリを長期保管すると発表しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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