NTTドコモ、日本での商用オープン RAN展開にAWSを採用

Amazon Web Services(AWS)は、NTTドコモの5Gオープン RANネットワークの日本での商用展開をサポートします。

NTTはAWSを利用して、コンテナ管理ソフトウェアであるAmazon Elastic Kubernetes Service Anywhere(Amazon EKS Anywhere)を5G オープン RANに導入します。

オープン RAN は、無線接続を介してデバイスをネットワークに接続する役割を担う、無線アクセスネットワークの革新を通じて、オープンで仮想化された完全に相互運用可能なモバイルネットワークへと移行する取組です。

AWSによると、 Amazon EKS Anywhereにより、通信事業者が 5G コアネットワーク(5G コア) から運用およびビジネスサポートシステム(OSS/BSS)までのエンドツーエンドでのネットワークの革新を進める際に、AWS リージョン内の他の AWS サービスとのインテグレーションが容易になります。

今回の提携により、AWSはハイブリッドクラウド環境で動作するAWS上の5Gコアの開発において、NTTをサポートすることになります。

NTTはこれまでにも、台風などの自然災害に備える取り組みの一環として、ハイブリッド・クラウド環境でクラウドネイティブな5Gコア・ソフトウェアを実行する概念実証(PoC)でAWSと協力してきました。

AWSは、このようなPoCにより、NTTが5G Coreの消費電力を平均72%削減できたことを明らかにしたと述べています。

NTT ドコモ 代表取締役副社長 田村 穂積氏は、次のように述べています。「NTT ドコモは、お客さまを第一に考え、最適なサービスの提供によってお客さまにご満足いただくことを信条としております。また、カーボンニュートラルに向けた省電力化や災害への対応等の様々な社会課題の解決に取り組んでおります。AWS 及び Kuiper との連携により、イノベーションを加速することによって、柔軟な機能追加による迅速なサービス提供や、省電力且つロバストな通信ネットワークを提供し続けることにより、お客さまにさらにご満足いただけることを期待しています。更に、AWS を新たなOREXパートナーとして迎え、オープン RAN サービスのグローバル展開を加速していきます」

8,900万人以上の加入者を持つドコモは、11月に商用ネットワーク用にNokiaのオープン RAN 5G AirScaleベースバンドキットを採用しました。

オープン RANネットワークには、集中ユニット(CU)と分散ユニット(DU)ソフトウェアが含まれており、日本全国に展開される予定です。

NTTドコモは9月、半導体企業のNvidiaと提携し、同社のネットワークにGPU加速ワイヤレス・ソリューションを導入しました。

これにより、同社はGPUアクセラレーションによる商用5Gネットワークを展開する世界初の通信事業者になると主張しています。

同社の5G オープン RANネットワークは、Nvidia Aerial vRANスタックとNvidia Converged Accelerators上に構築された富士通の高性能5G仮想無線アクセスネットワーク(vRAN)を使用しています。

AmazonのLEO衛星ブロードバンドネットワークであるProject Kuiperは、昨年、日本の地方や自然災害発生時に接続性を提供する計画の一環として、多くの日本企業と提携しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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