米上院議員、中国関与のハッキングを 「史上最悪の通信ハッキング 」と指摘

米国上院議員のトップが、中国によるものと疑われる一連の通信事業者へのハッキングについて、同国史上最悪のハッキングであるとの見解を示し、話題になっています。

上院情報委員会委員長で元通信ベンチャーキャピタリストのMark R. Warner上院議員(民主党、バージニア州選出)は、ワシントン・ポスト紙に対し、これは「わが国史上最悪の通信ハッキング」であると語っています。

Warner 氏によれば、Salt Typhoon と呼ばれるハッカー集団は、音声通話をリアルタイムで盗聴し、場合によっては通信ネットワーク間を移動していたと語っています。

「これは、中国が世界中の通信システムに侵入し、膨大な量のデータを流出させるための継続的な活動である」とWarner氏は述べています。

同氏のコメントは、今週初めにウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、中国による攻撃を受けた直近のキャリアが T- Mobileであることを明らかにしたと報道したことを受けてのものです。

T-Mobile への攻撃は、先月、AT&T、Verizon、Lumen Technologiesを含む他の米国通信事業者に対する同様の攻撃に関する報道に続くものです。

今回のT-Mobileへのハッキングは、数ヶ月に及ぶ諜報機関の重要ターゲットの携帯電話通信を盗聴する活動の一環として行われたと報じられています。

WSJは、ハッカー集団はシスコシステムズのルーターの脆弱性を突くことで米国の通信インフラに侵入することができたと指摘する一方、この問題に詳しい関係者によると、捜査当局はハッカー集団がスパイ活動を進めるためにAIやMLを利用したのではないかと疑っていると伝えています。

先週、米連邦捜査局(FBI)と米サイバー監視機関CISAは、中国に関係するハッカーがアメリカの法執行機関向けの監視データの傍受に成功したと発表しました。

このハッキングを調査しているFBIは、ハッカー集団は政府や政治活動を標的にしていたのだと述べています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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