ノルウェーがクリプトマイニングのデータセンターを規制する法案を提出

データセンター事業者に登録を義務付け の可能性

ノルウェーは、クリプトマイニング企業の規制を強化するため、データセンター業界に新たな法案を提出しました。

法案が通過すれば、データセンター事業者に対して専用の法的枠組みを課す、欧州初の国となります。

ノルウェー政府は、ノルウェーの社会と経済に有益なサービスを提供するデータセンターの建設を奨励し、クリプトマイニングを抑制しようとしています。

クリプトマイニングを抑制しようとする背景には、マイニングが行われる間のエネルギーの消費が激しいことや、ビットコインなどの暗号通貨が闇取引に多く使われていることがあります。

ノルウェー政府はデータセンター事業者に対し、施設の所有者や管理者、提供するデジタルサービスの種類の登録を義務付ける予定です。これにより、政府は国内のデータセンターの全体像を見通すことができると同時に、クリプトマイニングのデータセンターの数も明らかになるとしています。

同国のTerje Aaslandエネルギー大臣は報道機関のVGに対し、次のように述べています。「ノルウェーでは安価な電力と良好な気候条件がクリプトマイナーにとって魅力的な提案です。しかし、この産業は温室効果ガスを大量に排出します。ノルウェーが望まないビジネスの一例である一方、この業界はこれまで全く規制されていませんでした。今回の法案により、データセンターを監督・管理することが可能になるでしょう。」

ノルウェーのデータセンター部門全体は近年成長しており、 Green Mountainのような地元企業が新しいデータセンターを建設しています。12月には、オスロにある30MWの施設をソーシャルメディア大手のTikTokに引き渡しました。

今年2月、Googleは 2019年に取得した 、オスロの南西約85マイルに位置するスキエンのグロムストゥル地区、200ヘクタールの土地に、6億ユーロ(6億4,640万ドル)を投資することを発表しました。この土地には、最大2億4,000万kWの発電能力を持つデータセンターが建設され、 第1期は2026年に稼働する予定です。

また、Microsoftが2019年にノルウェーで2つのMicrosoft Azureクラウドリージョンを立ち上げ、AWSがオスロにエッジロケーションを持つなど、グローバル企業の動きが加速しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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