
OVHcloudのCEO、クラウド分野で強みを発揮できると発言
2026年度第3四半期決算を発表
OVHcloudのCEOであるOctave Klabaは、2026年度第3四半期決算説明会で、AI市場で一定のシェアを獲得する方針を改めて強調しました。
同氏は最近、自社独自の大規模言語モデル(LLM)の開発に強い関心を示しています。今月初めには、最先端のAIモデルを学習させ、欧州のAI研究機関に対抗するプレーヤーとしての地位を確立したい考えを示したと報じられました。
決算説明会で、「今からLLM市場に新規参入するのは遅すぎるのではないか」との質問に対し、Klabaはさらに詳しく説明しました。「AIへの参入は、当社にとって遅すぎるのかという問いですが、答えは強くノーです。AIへの投資コストが今なら低く抑えられるからこそ、以前よりも8〜10倍安く参入できます。また、市場にはより多くのチームが存在しています。」
「市場調査に関する論文が数多く公開されており、科学的なデータを作成することもできます。そのため、4年後にこの市場へ参入することは比較的容易でしょう。欧州の市場はまだ完成されておらず、我々はこの市場における主導権を模索している段階です。現在のプレイヤーたちは、あまり優秀ではありません。我々はクラウドという自社の専門分野において、優れた存在になれると考えています。」
同社の第3四半期売上高は2億8,960万ユーロ(約3億3,000万ドル)で、前年同期比6.9%増となりました。前四半期の2億7,530万ユーロ(約3億1,400万ドル)、その前の四半期の2億8,000万ユーロ(約3億1,900万ドル)からも増収となっています。
この結果により、年度開始から9か月間の累計売上高は、約8億4,500万ユーロ(約9億6,300万ドル)に達しました。2025年度の年間売上高10億8,400万ユーロ(約12億ドル)を十分に上回る見込みですが、最終目標として掲げる年間売上高20億ユーロにはまだ及びません。
事業別では、プライベートクラウドが引き続き主力事業で、売上高は1億7,400万ユーロ(約1億9,800万ドル)と前年同期比2.8%増でした。
OVHcloudのCFOであるStephanie Besnierは、この成長について、企業向け顧客の拡大や戦略的取引の拡大を反映したものだと説明する一方で、「一部顧客によるインフラ最適化の動きや、Broadcomの価格引き上げの影響による解約が成長を相殺した」と述べました。
一方、最も高い成長率を記録したのはパブリッククラウド事業でした。第3四半期の売上高は、6,560万ユーロ(約7,500万ドル)で、前年同期比22.3%増となりました。Besnierはこれを「今四半期の際立った成長分野」と評価し、「成長率が20%を超えたのは2023年第4四半期以来初めてだ」と強調しました。
OVHcloudは、四半期ごとの設備投資額(CAPEX)を開示していませんが、通期では売上高の33〜35%を設備投資に充てる目標を掲げています。同社は、2026年度通期の成長率を前年比5〜7%と見込んでいます。上限の7%成長を達成した場合、年間売上高は11億6,000万ユーロ(約13億ドル)に達し、設備投資額は4億600万ユーロ(約4億6,200万ドル)になる可能性があります。
これは、米国の大手ハイパースケーラーと比べるとかなり少ない水準ですが、Octave Klaba CEOによれば、これは戦略的な選択とのことです。
同氏は、自社にとって負債倍率を3倍未満に維持することが「越えてはならない一線(レッドライン)」だと述べ、「当社の目標は、この数値を3未満に抑えることです。それが私が27年以上にわたり続けてきた経営方針であり、今後も変わりません。」と付け加えました。
また、メモリーのサプライチェーン問題についても言及されており、CFOのBesnierは、部材コストの上昇を受けて顧客向け料金の値上げを余儀なくされたと説明しました。
同氏は、次のようにコメントしました。「現在は極めて異例な状況です。現時点でメモリー価格は過去12か月で6倍に上昇したと見ています。9月までには9倍に達すると予想しています。ストレージ用ディスクの価格も大幅に値上がりしており、今後はさらにCPUの価格についても上昇する可能性があるという話を聞いています。」
「当社がまず行ったのは、調達の前倒しです。2026年向け設備投資を前倒しし、さらに2027年向け設備投資も前倒ししました。上期決算で公表した通り、それによって一定のコスト削減効果を得ています。次に、価格改定を実施しました。この点については顧客に対して非常に透明性の高い説明を行っています。価格引き上げは4月と5月に実施しました。現時点では、この値上げ幅で十分対応できていると考えています。」
本記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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