
インドのSTT GDC/Tataデータセンター火災で「甚大な被害」が発生
リチウムイオン電池が原因とみられる火災にGoogleなどが影響を受ける
インドのデータセンターで最近発生した火災により、大きな被害が生じ、多数の顧客に影響が出ました。
6月5日、Tata Communicationsはニューデリーのグレーター・カイラシュ-1にあるNext-Genタワーのデータセンターで火災が発生したことを株主に通知する書類を証券取引所に提出しました。
この火災は、同施設内のスペースを賃借している企業で発生したもので、消防隊によって鎮火され、負傷者はいませんでした。デリーの消防当局によると、火災はリチウム電池ユニットで発生したと報じられています。
このデータセンターはSTテレメディア・グローバルデーターセンター (STT GDC)によって運営されており、「STT Delhi 2」として表記され、提供容量は1.1MWです。
この障害の影響により、Google Cloudのサービスに影響が出ました。火災によって建物内のローカル Point of Presence (POP)を稼働させるネットワーク機器を余儀なく停止したためです。2026年6月23日 15:52 PDT 時点で、Google Cloudのステータスページではこの障害がまだ完全に復旧していないことが示されており、「Google Cloudへのアクセス時に若干の遅延が発生したり、ネットワークルーティングが最適でない可能性」が残っています。
また、この日の更新では次のことも記されています。「安全確認後、当社チームは被害を受けた現場に立ち入り、追加の容量復旧を進めています。ネットワークバックボーン全体の容量を最適化し、利用可能な余裕を増やすとともに、デリーのユーザー向けバックボーン容量を強化しました。今後も遅延の偏差やパケットロスを厳重に監視していきます。」
ロイター通信によると、顧客やアナリスト宛の書簡では、この火災は「甚大な被害」をもたらしたとされているようです。
国際SIMカードを提供するMatrix Cellularは、ロイター通信に対して、火災で失われた20年分のデータの復旧に苦慮していると語りました。
ロイター通信が入手したTataからMatrix Cellularに対する書簡には「データの復旧に向けて最善の努力を続けていますが、被害の深刻さから、影響を受けたデータおよびシステムの復旧には大きな課題が生じています」と記されています。
インドのインターネットサービスプロバイダーであるR2 Netは、ロイター通信に対して、今回のサービス障害により約200万ドルの損失に加え、法人顧客の喪失も見込まれますと述べています。
Tataは2016年、インドおよびシンガポールにおけるデータセンター事業の74%の株式をSTT GDCに売却しました。同社は現在も残りの株式を保有しています。この合弁会社はインド全土で数十のデータセンターを運営しています。
Tata Groupは、世界各地の数十のデータセンター(多くはリース)からクラウドサービスを含むさまざまなICTサービスを現在も提供しています。また同グループは最近、新たなHyper Vault事業を通じてインド全体で最大1GWの容量を開発する計画を発表し、データセンター事業へ再参入を表明しました。OpenAIはHyperVaultの顧客となる予定です。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















この記事へのコメントはありません。