Alice & Bob、オンプレミス型量子コンピュータの提供を開始

キャット量子ビットを採用した初のオンプレミスシステム「Helium」を発表

フランスの量子コンピューティング企業であるAlice & Bobは、自社の量子コンピューターを顧客がオンプレミスで導入できる形で提供を開始します。

同社は今月、初の論理量子ビットを搭載するとともに、「量子誤り訂正研究の最前線を前進させる」ことを目的とした「完全な量子コンピューティングシステム」であるHelium(ヘリウム)量子コンピューターを発表しました。

同社は「Helium量子システムへようこそ!」「世界中の研究パートナー向けにオンプレミスで導入可能な統合型キャット量子ビット量子システムを提供します。」と述べています。

このシステムは、設置面積21平方メートル(長さ9m、幅2.4m、高さ3.3m)で、消費電力は40kWです。構成としては、18個のキャット量子ビットチップを収容する超低温のシャンデリア型構造に加え、冷却装置、そして空冷式の制御・信号用電子機器ユニット(合計で約4ラック分のスペース)になります。また、ガス処理装置やコンプレッサーも必要となります。

同社は、Heliumを計算リソースとして販売することを目的に公開したのではなく、研究パートナーやHPCセンター、そして「量子コンピューティングの未来を形作ることに貢献したい先駆者たち」に開放することを狙いとしていると説明しています。

このアップグレード可能な量子システムは、Alice & Bobのロードマップにある次世代の48キャット量子ビットチップにも対応する予定で、複数の論理量子ビットを搭載することに期待が寄せられています。

Alice & Bobは、2020年に設立されました。同社によると、自社の超伝導型「キャット量子ビット」は、構造的にビット反転エラーから保護されているため、残りの位相反転エラーへの対応だけに追加の誤り訂正量子ビットが必要になるとのことです。Amazonも同様のキャット量子ビット量子システムを開発していますが、Alice & Bobは、Heliumがこの技術をベースにした初のオンプレミスのシステムであるとしています。

同社はフランス・パリで、5000万ドル規模の量子コンピューティング研究所を建設中です。この専用施設は4,000平方メートル(43,055平方フィート)で、最大20台の量子システムを設置できる予定です。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。