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米国の電力消費者は、2020年に平均8時間の停電を経験

2013年の記録開始以来、最悪の年

米国の平均的な電気利用者は、2020年に8時間強の電力停止を経験し、この時間数は2019年に比べて3時間以上増加です。

この停電時間は、米国エネルギー情報局(EIA)が2013年に年間の総電力遮断の平均時間の追跡調査を開始した記録上最悪のものでした。当時停電は平均して4時間未満でした。

コロンビア特別区、アリゾナ州、ネバダ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州が最も成績優秀で、平均停電時間はコロンビア特別区の44分からサウスダコタ州の101分までとなっています。

アラバマ州、アイオワ州、コネチカット州、オクラホマ州、ルイジアナ州は2020年に電力が中断された時間が最も長く、アラバマ州の約29時間からルイジアナ州の60時間までとなりました。

悪化する気候条件

このような長時間の停電は人為的な気候変動の影響で大規模災害がより頻繁に発生したことが主な原因です。米国は、2020年に14のハリケーンと11の大規模な暴風雨に見舞われました。

この年はルイジアナ州では歴史上、最も活発な嵐の季節であり、アラバマ州やコネチカット州も残酷な気象災害に見舞われました

デレーチョと呼ばれる広く長く続く直線的な暴風雨が、アイオワ州をはじめとする中西部の広い範囲で送電網のインフラを破壊しました。このデレーチョにより、アイオワ州唯一の原子力発電所デュアンアーノルドエナジーセンターが、当初2020年10月に予定されていた廃炉を前倒しして早期引退することになりました。この暴風雨は、米国史上最も高額な雷雨となりました。

オクラホマ州では、氷雨による広範囲な停電が発生しました。

EIAによると停電時間の急増は、純粋にこれらの嵐に関連しているとのことです。極端な事象を除くと2013年以降停電時間は2時間弱で推移しており、その原因は野生動物や樹木の伐採などでした。

このような暴風雨は今後ますます頻繁に発生し、その被害も甚大になることが予想されます。これはデータセンター業界にも影響を与えるでしょう。2019年には、カリフォルニア州の山火事でスーパーコンピューターが停止し、今年のテキサス州の記録的な暴風雨では半導体工場が停止し、データセンターが燃料をトラックで運ぶために必死の入札を行いました。

今月可決された「超党派インフラストラクチャーディール」では、再生可能エネルギーのために何千マイルもの送電線を建設するなど、米国の送電網の改善に650億ドルを費やすことが計画されています。また新たに送電網展開局を設立し、先進的な送電・配電技術の研究開発に資金を投入します。

また先進的な原子炉、二酸化炭素回収、クリーン水素などの次世代技術の実証プロジェクトや研究拠点への投資も計画されています。

しかし問題の規模を考えると、このような取り組みは一部の問題を解決するだけで、気候変動は悪化の一途をたどっています。バイデン政権の新立法「Build Back Better Act」は、米国の排出量削減と気候変動への耐性向上に加えて、育児や健康管理などの効果を期待していました。

しかしこの法律は、3.5兆ドルの調停パッケージから現在の1.75兆ドルまで規模が縮小され、何度も延期されてきました。この法律を支えているのは主にキルステン・シネマ上院議員とジョー・マンチン上院議員です。

特にマンチン議員は自分が起業して息子に与えた石炭会社の株を数百万ドルも所有しています。今年の初めには、グリーンピースの調査記者が、石油大手エクソンの上級ロビイストがマンチン議員との接触を自慢げに話しているところをキャッチしました。「私は毎週ジョー・マンチンの会社と話している。彼はキングメーカーであり、早い段階で自分の主張を主張し、議論を完全に変えてしまうことを躊躇しない」とロビイストは語っています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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