AIの波に乗る100年の歴史を持つ日本企業~フジクラ
100年以上の歴史を持つ株式会社フジクラが、思いがけず世界的なAIブームの恩恵を受けることになりました。ジャパンタイムズによると、データセンター向けの電線ケーブル専業の同社は今年、株価が400%以上も急騰し、日経平均株価のトップパフォーマーとなったとのことです。
データセンターインフラに対するこの需要の急増は、AIの急速な進歩と直結しています。ハイテク大手やクラウド・サービス・プロバイダーが、AIの計算ニーズの増加に対応するためデータセンターの拡張に多額の投資を行うなか、高品質のケーブル・ソリューションに対する需要が急増しています。
フジクラは、高速データ伝送に不可欠な極細光ファイバーケーブルの製造に精通しており、こうしたデータセンター事業者にとって重要なサプライヤーとなっています。また、狭いスペースにも敷設可能なケーブルを製造できるため、大規模なインフラを必要とせず、同社の競争力はさらに高まっています。
同社の最近の業績には目を見張るものがあります。一方で、アナリストは同社の評価が伸び悩む可能性に注意を促しており、長期的には、競合の住友電気工業や古河電工の方が魅力的な投資機会を提供する可能性があるとの指摘もあります。
しかし、フジクラが製造業からAIを活用した成長企業へと変貌を遂げたことは、技術進歩の急速なペースと、それが生み出す予期せぬチャンスを浮き彫りにしています。
W.Media ( Hazel Moises 記者)より抄訳・転載
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