Tencentが中国のデータセンターで再生可能エネルギーによるマイクログリッドプロジェクトを開始
敷地内の風力発電、太陽光発電、蓄電池をマイクログリッドソリューションとして利用し、隣接するデータセンターに電力を供給
中国テクノロジー企業Tencentは、中国河北省淮来県のデータセンターで、再生可能エネルギーによるハイブリッド・マイクログリッド・プロジェクトを正式に開始しました。
このプロジェクトの総設備容量は10.99MW、年間発電能力は1400万kWhです。
このプロジェクトでは、敷地内の風力発電、太陽光発電、バッテリーエネルギー貯蔵(BESS)をマイクログリッドソリューションで使用し、隣接するデータセンターに電力を供給します。
同社によると、風力、太陽光、BESSを導入する中国初の完全統合型マイクログリッド・プロジェクトだとのことです。
2030年までにカーボンニュートラルを目指すという同社は、データセンターの年間電力消費量の54%を再生可能エネルギーが占め、自社で建設したキャンパスの70%以上がグリーン電力を使用していると主張しています。
Tencentはすでにデータセンターにマイクログリッド・ソリューションを導入しています。1月には、中国のTencent天津ハイテククラウドデータセンターで、マイクログリッド・プロジェクトを正式に開始しました。
このプロジェクトの太陽光発電設備容量は10.54MWで、年間1,200万kWhの電力を生産しています。同社は、データセンターにおけるエネルギー供給の変動に対処するため、3つのアプローチを開発しました。
まず、天津のデータセンターでは、太陽光発電をより安定して利用できるようにするため、フィルタリングと抑制技術を導入しました。また、余剰電力を貯蔵する装置を設置し、バックアップ電力や供給不足時に使用できるようにし、AIシステムを使用して施設のエネルギー需要を管理しています。
データセンター事業者は、マイクログリッド・ソリューションによる電力供給を模索する傾向を強めています。Bloom Energyは、燃料電池ソリューションに関する複数の供給契約を締結し、この取り組みの最前線にいます。今月初めには、American Electric Powerと最大1GWの固体酸化物燃料電池の供給契約を結びました。
これに先立つ7月には、シリコンバレーで計画されているデータセンター用にAWSに燃料電池を供給するため、15年間の20MWのオフテイク契約を結んでいます。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
この記事へのコメントはありません。