
オランダのデータセンターが家宅捜索、250台のサーバーを押収
オランダのハーグとズーターメールに所在するデータセンターが家宅捜索を受け、サイバー犯罪捜査の一環として約250台のサーバーが押収されました。
オランダ警察が発表した通達によると、この「不正なホスティング事業者」は2022年以降、国内外で約80件のサイバー犯罪捜査に関連しているとのことです。警察によれば、この事業者は自身を「防弾ホスティングプロバイダー」と宣伝し、ユーザーに完全な匿名性を提供すると主張していました。
捜索は11月12日に実施され、約250台の物理サーバーが押収されたことで、数千台の仮想サーバーがオフライン状態となりました。
報道によれば、これらのサーバーは「ランサムウェア攻撃、ボットネット、フィッシング詐欺、児童ポルノの流通などを含む可能性のある」犯罪活動に使用されていたとされています。警察は具体的な使用目的については言及していません。
現在も捜査は継続中で、警察はサーバー上のデータ分析を優先的に進めています。
問題のデータセンターの名称は公表されていません。DataCenterMapには、ColoCenterが運営するズーターメールの施設が1件のみ掲載されています。DCDはColoCenterに対し、ここが捜査対象であるか照会を行っています。ハーグにはNetrouting、Greenhouse Datacenters、Cellnexなどの事業者が存在します。
今回の捜索は、オランダ警察が欧州刑事警察機構(ユーロポール)及び欧州司法機構(ユーロジャスト)を支援し「Operation Endgame(エンドゲーム作戦)」の下で国内83台のサーバーを摘発した直後の動きです。同作戦ではオランダ国内9か所に加え、ドイツ・ギリシャ各1か所のデータセンターが捜索対象となりました。作戦は2022年から継続中でした。
今年2月には、オランダ警察が防弾ホスティングサービス「Zservers」が使用していた127台のサーバーを押収しました。アムステルダムのPaul van Vlissingenstraatデータセンターで行われたこの捜索は、同ホスティングプロバイダーがLockBitランサムウェア作戦に関与した疑いを受けて実施された「長期デジタル捜査」の結果でした。
Zserversは犯罪活動との関連性から、米国・英国・オーストラリアによる制裁対象となっていました。
今年発生したその他のデータセンター捜索には、違法ストリーミングサービス捜査の一環として7月に実施された英国データセンター捜索、インドのIron Mountain施設、テキサス州の暗号資産施設に対するICE(米国移民関税捜査局)の捜索が含まれます。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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