
AWS、900以上のデータセンターを保有
想定の2倍のデータセンター数を運用していることが明らかに
新たなデータによると、Amazon Web Services(AWS)は900を超えるデータセンターを運用しており、これまでの推計を大きく上回っていることが分かりました。
SourceMaterialの報道では、同メディアが確認した「流出」データによると、2023年時点でAWSは50か国以上で914のデータセンターを運用していたとされています。
AWSはその後も大規模な設備投資を続けているため、現在はさらに多い可能性があります。
これまで業界では、AWSのデータセンター数は100〜475施設程度と推定されていました。
DCDはAWSにコメントを求めています。
AWSは、自社のデータセンターの正確な設置数を公表していないことで知られています。各クラウドリージョンには少なくとも3つのアベイラビリティゾーンがありますが、各アベイラビリティゾーンは1つ以上のデータセンター施設で構成される可能性があります。AWSのウェブサイトによると現在、リージョンは38、アベイラビリティゾーンは120、CloudFrontのPOPは700以上、ローカルゾーンは43あるようです。
SourceMaterialによると、オンラインデータベースのDatacentres.comはドイツに4つのAmazonデータセンターがあると記載していますが、同媒体が確認したデータでは実際には約50施設が存在すると示されています。
SourceMaterialは、AWSのデータセンター数が少なく見積もられてきた理由は、AWSが自社で建設する施設に加えてデータセンタースペースをリースしているためだと指摘しています。同媒体が確認したデータでは、Amazonは約180のパートナーとリース契約を結んでいるとされています。
データセンター数が増加すれば、環境への影響も避けられません。
元AWSで現在Amazon Employees for Climate Justice(AECJ)の広報を務めるEliza Panは、「新しいデータセンターの建設は、電力会社に新たなガス発電所を建設し、石炭火力発電所の廃止を遅らせる直接的な原因となっており、最低でも数十年にわたって汚れたエネルギーを使い続けることにつながる」と話しています。
流出したデータによると、2023年にはAWSが使用するコロケーションデータセンターだけで780万MWh以上の電力を消費しており、これは同社全体の電力使用量の約5分の1に相当します。
特に米国は、電力の主な供給源として天然ガスに大きく依存しています。今月初め、エネルギー企業Southern CompanyのCEOであるChris Womackは、AIによって電力需要がさらに増加しており、石炭やガス発電を含め「利用可能なすべての資源を活用すること」が重要だと述べました。これはもちろん、AWSの施設に限った話ではありません。
Amazonの広報担当であるKylee Yonasは、Amazon全体として持続可能性に大規模な投資を行っていると強調し、次のようにコメントしています。「当社はデータセンター運用の効率性で業界をリードしているだけでなく、5年連続で世界最大の再生可能エネルギーの企業購入者でもあり、世界中で600以上のプロジェクトを展開しています。」
2024年7月、Amazonは2030年までの達成を目指していた「事業全体を再生可能エネルギーで供給する」という目標をすでに達成したと発表しました。しかし、AECJはこれに対して「エネルギー消費の激しいデータセンターが石炭地帯の中心で稼働している事実を隠すための、真実を歪めた発表だ」と述べました。
AWSは引き続き大規模な投資によって設備を拡張しています。今週だけでも、北インド諸島のデータセンターに150億ドルの投資、米政府向けリージョンの能力拡張に500億ドル、ミシシッピ州のキャンパスに30億ドルの投資を発表しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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