Actis がアジアをターゲットとしたデータセンター企業 Epoch Digital を設立

投資会社Actisがアジア地域における新たなデータセンター事業を立ち上げたことが明らかになりました。

同社は今週、Epoch Digital社の設立を発表し、現在開発を進めているポートフォリオでは、すでに決定している3件のプロジェクトで200MWのIT容量を供給するほか、さらに複数のプロジェクトを計画していることを明らかにしました。

Actisによると、Epoch Digitalは、ハイパースケール需要が急増している アジア市場において、スケーラブルかつ地理的に分散されたデータセンター・ポートフォリオを開発、所有、運営することを目的としています。

最初のプロジェクトは台湾の台北中心部にあるIT容量23MWのデータセンター、2つ目はマレーシアのジョホールバルにある120MWのデータセンター、3つ目は韓国の首都ソウルのデータセンターです。

Epoch 社は、Hak Kiat Chng(ハク・キアット・チョン)CEO とPei Ping Lim(ペイ・ピン・リム)COO が指揮を執っています。両者とも以前はBrookfield傘下のDCI Data Centers(前者はCOO、後者はオペレーション・ディレクター)に在籍し、さらにその前はKeppel Data Centersに在籍していました。

Chng CEOは次のように述べています。「生成AIの出現は、かつてないペースで業界を変革しており、より大規模なデータセンターの必要性を促しています。この進化は、この技術革命に不可欠なインフラをサポート・強化するために協業し合うデータセンター・プロバイダーとITテック大手間の著しい相乗効果を浮き彫りにしています。当社は、アジア太平洋地域の成熟市場と新興市場のいずれにおいても、この爆発的な成長の可能性を秘めたパートナーとの協力関係を促進する上で、有利な立場にあります」

同社のウェブサイト上では、マレーシアのEMY1は103,990平方メートル(120万平方フィート)に及び、2025年第2四半期に運用開始とされています。台湾では、10階建てで27,450平方メートル(295,469平方フィート)のETW1が2026年第2四半期に運用を開始する予定となっています。同社は今後、日本、香港、タイ、ベトナム、インド、インドネシアへの進出を計画しています。

Actisのパートナーで、中国・アジア地域のデータセンター、不動産の責任者であるThomas Liu氏は、次のように述べています: 「Epoch Digitalの立ち上げは、Actisのデータセンター戦略にとってエキサイティングな瞬間です。大規模かつグローバルなテック系ハイパースケーラーは、データセンター需要の最大の推進力であるため、こうしたターゲットテナントに合わせたサービスを提供することが重要です」

「ハイパースケーラーが成熟したデータセンター市場のキャパシティに逼迫する中、コスト効率に優れ、カーボンフリーでスケーラブルなデータセンターを必要とするアジアの成長市場へのニーズが高まっています。これこそまさにEpoch Digitalが提供するものであり、Hak KiatおよびPei Pingと協力して顧客にこれを提供できることをうれしく思います」

General Atlanticが所有するActis社は、数々のデジタルインフラ投資を行っています。昨年、Nabiaxのラテンアメリカのデータセンターを買収したほか、同社はこれまでに中国のChayoraや ナイジェリアのRack Centerにも投資を行ってきました。同社はまた、ヨーロッパや 南アフリカの投資先や多くのエネルギー企業へのタワー投資も行っています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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