Alibaba Cloudがロンドンに2基のデータセンター開設

ヨーロッパ最大のクラウドマーケットに、充実したサービスを提供へ

Alibaba Cloudはヨーロッパでの成長が続いており、新たに2つのアベイラビリティーゾーンをロンドンで開設します。アベイラビリティゾーンはそれぞれ別のデータセンター設備として建築されます。

– Alibaba

「イギリスはヨーロッパの中でも最大のパブリッククラウド市場であり、EMEAリージョンではドバイ、フランクフルトに続く3つ目のアベイラビリティーゾーンの場所として文句のつけどころがありません」
と語るのは、EMEAリージョンでAlibaba CloudのGMを務めるYeming Wang氏です。同氏は、Alibabaのクラウド製品は“垂直型”アプローチで構成されているといいます。
「Alibaba Cloudは、あらゆる内部事業へ応用することが可能です。顧客に満足できるソフトウェアスタックおよびインフラストラクチャを提供し、eコマースにおける独占を活用して、取引、財務、支払い、ロジスティックそしてメディアのプラットフォームを提供します」

競争は激化

Wang氏は、また、
「我が社の最新データセンターは、 AI およびデータを駆使したテクノロジーを活用しており、ユーザーに対して機械学習能力や予測データ分析といったあらゆるクラウドサービスへのアクセス、卓越したレベルのサービスを提供し続けることを約束します。EMEA地域での継続的な投資の中で、新たな一歩を踏み出すことを実に誇りに思っています。」
と補足しました。

Alibaba Cloudは、3年前から世界的に展開し始め、全市場の半数近くに達する中国の パブリッククラウド 市場を、過去5年にわたり独占してきました。
同社はこれまで、APACリージョンでのデータセンター建設を進めており、同地域においてもっとも多くのデータセンターを保有しているとWang氏はいいます。
この中には、日本、オーストラリア、インドネシア、シンガポール、インド、そしてマレーシアなどが含まれています。同社は米国、欧州にもデータセンターを開設しており、これらを合わせると、Alibaba Cloudは全世界で19ものリージョンを稼働させている状況です。

例えばドバイの施設は、現地の不動産投資会社であるMeeras Holdingsと提携して開発され、フランクフルトのデータセンターはコロケーション施設となっています。ロンドンのデータセンターが自社所有のものかどうか、Alibabaはまだ明らかにしていませんが、Wang氏は、中国企業のグローバルな野心は地元のパートナーシップを確立することに依拠しているのは明らかだと強調しました。

Alibabaがヨーロッパでの事業拡大を発表した当初、スウェーデンやイギリスが候補先として上がっていました。ロンドンへの選定は先月認証されました、同社はその動向を発表せず、自社ウェブサイトにてユーザー(見込み客)に対し、early bird plans(早期申し込み特典)と無料サービスの提供を発表しただけでした。
Wang氏は、北欧地域でのデータセンター開設の計画について尋ねられると、「将来のロケーションとしてスウェーデンやフランスを検討しているが、いずれも、確定するには時期尚早です」と述べました。

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