SK Telecomが大胆なデータセンター計画を発表、AIに大きく賭ける

韓国最大の通信事業者の1つであり、SK Groupの一員であるSK Telecomは、国内最大級のデータセンターを建設する計画を明らかにしました。また、AIインフラスーパーハイウェイの建設など、AIをめぐる野心的な目標も掲げています。

SK TelecomのRyu Young-sang最高経営責任者(CEO)は、バルセロナで先日閉幕したMobile World Congress(MWC)2025の傍らで、こうした計画を披露しました。同氏によると、同社は消費電力100MW、6万個のグラフィックプロセッシングユニット(GPU)を収容するデータセンターを計画しているとのことです。しかし、同社は将来的に施設の容量を1~2GWまで拡大し、韓国最大級のデータセンターにすることを目指しています。

同社が昨年ソウルで初のAIデータセンターを立ち上げ、クラウドベースのGPU-as-a-Service(GPUaaS)を導入したことは記憶に新しいでしょう。

同氏はまた、AIピラミッド2.0戦略を発表し、同社がAIインフラスーパーハイウェイを構築するために、グループメンバー企業や国内外のパートナーの最新技術を統合することを明らかにしました。同氏は、S同社のAIデータセンター構想について、4つの主要ビジネスモデルを説明しました。 GPUaaS、ハイパースケールAIデータセンター、モジュラーAIデータセンター、カスタマイズAIデータセンターです。

Korea Herald紙は、「モジュール式AIデータセンターは、コンテナボックスのように20~40kWの単位で3か月以内に建設できます」と同氏の発言を引用しました。建設コストを70%削減し、センターの電力効率を2倍に高めることができるため、GPUリソースを緊急に必要としている新興企業や研究機関にとって理想的です。

SK Telecomはまた、液体冷却技術大手のギガコンピューティング、SK Enmoveと、次世代冷却ソリューションを共同開発するための覚書(MoU)を締結したと発表しました。このMoUの下、3社は液体冷却性能を最適化する技術の検証やAIデータセンターソリューションの開発など、広範な研究開発(R&D)で協力します。

SK Enmoveグリーン事業本部長である、Kim Dae-jungは次のように述べました。「冷却液のマーケットリーダーとして、同社は今回の提携を活用し、データセンターのエネルギー効率を最大化できる最適化された冷却液で液冷市場の成長を促進し、エネルギー効率のリーダーとしての地位をさらに強固なものにしていきます。」

SK Telecomはまた、Deutsche Telekom、e&、Singtel、ソフトバンクと共同で設立したGlobal Telco AI Allianceの最前線におり、通信会社のニーズに特化した多言語大型言語モデル(Telco LLM)の共同開発と発売を計画しています。

W.Media ( Deborah Grey 記者)より抄訳・転載

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