CryptoBlox Technologies、冷却企業Redwaterを1100万ドルで買収

カナダ・アルバータ州にクリプトマイニング施設を建設する権利も取得

ビットコインマイニング企業のCryptoBlox Technologiesは、データセンターの空冷と熱回収のスペシャリストであるRedwater社を1100万ドルで買収したと発表しました。

この取引は2回に分けて行われます。Redwater社の全株式取得と引き換えに、CryptoBlox社はRedwater社の株主に2億2000万株の普通株式を発行するとしています。

1億1,820万株は買収が確定した時点で直ちに配布され、残りは Redwater社が約束されたマイルストーンを達成した時点で提供される予定です。

Redwater社の完全買収は、CryptoBlox社の設備のエネルギー効率を向上させ、同社のビットコインマイニング事業の運営コストの削減に繋がることが期待されています。

今回の買収に加え、CryptoBloxはカナダのアルバータ州スタージョン郡にある用地での建設権利も獲得しました。

ここで、CryptoBloxはクリプトマイニング専用の施設を開発する予定であり、最初の段階（0.5-1MWの発電能力とマイニングエンクロージャの設置を含む）は向こう30日から90日で完了する予定となっています。そして最終的には3MW以上の容量に達する見込みとのことです。

現在、このサイトは石油・ガス生産業者が所有しています。CryptoBloxは、匿名所有者の代理人であるTrue North Data Systems (TNDS)社と長期ガス供給契約およびサイトリースを結び、マイニング事業の燃料として石油生産から出る廃ガスを使用する予定であるとしています。

CryptoBloxのTaryn Stemp CEOは次のように述べています：「フレアガスの未開拓の可能性を低コストの燃料源として活用することは、当社のマイニング事業にとって非常に大きなチャンスとなる」

TNDSとの契約により、同社は1kWhあたり0.015ドルと、平均的な市場レートより約90％安いレートでガスを取得することになります。

CryptoBloxは今年初めにも同様の買収を行っており、これも同じプロジェクトに関連していると思われます。同社は今年1月、液体冷却データセンター・コンテナの設計・構築を専門とするCryptoTherm社を2000万ドルで買収しました。

この以前の買収では、カナダのアルバータ州で今年、マイニング施設を開発する計画があると指摘されていました。この施設では、現在敷地内でフレア処理されている石油生産に伴う天然ガスを使用する予定とのことで、おそらくRedwater社が現在取り組んでいるのと同じ施設だと思われます。

アルバータ州には、Hut 8 Mining、Modern Mining、Bitfarmsなど、複数のクリプトマイニング企業が進出しています。これは、エネルギー資源が豊富であることに加え、アルバータ州政府がこの業界に対して全般的に前向きな姿勢を示していることが背景にあります。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。